株式会社横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)は、国内最大級の複合MICE*施設を管理運営する企業です。年間約1,000件、300万人を超える参加者を迎える多様な催事を、誘致・企画の段階から開催まで支えています。
※MICEとは
Meeting(企業ミーティング)、Incentive Travel(報奨・研修旅行)、Convention(国際会議)、 Exhibition/Event(展示会/イベント)といったビジネスイベントの総称。
今回は、総務課で人事労務に関する業務を担当されている鈴木様に、「ASQ」導入の背景や実施後の感想、調査結果の活用についてお話を伺いました。(2026年5月)
| 導入サービス | 「ASQ」 |
|---|---|
| 課題 | ・社員の働きがいやエンゲージメントを定量的に把握したい ・設問設計や分析を内製で行うことに難しさを感じていた |
| 運用 | ・記名式でアンケートを実施 ・一部を除き、回答率100%を目指して回収 ・総務部門、役員、管理職が参加する社内会議で結果を共有 |
| 効果 | ・社員の状態や組織の課題を定量的に把握できた ・規則の見直しや研修内容への反映など、今後の取り組みに活かすことを検討している |
鈴木様 はい、これまでは「従業員満足度調査」という形で、職場環境や待遇などについての調査を不定期に実施していました。一般的なWebアンケートツールを使い、設問の作成から集計まで、すべて社内で行っていました。
鈴木様 当社はMICE業界をけん引する人材を育成していくために、「+αの価値を生み出す人材」という人材ビジョンを掲げ、社員一人ひとりの成長を支援し、働きがいのある会社となるよう、人的資本経営を掲げ取組を進めています。
取組の方向性を考えていくためには、これまでの満足度調査では測れていなかった、社員の現状をより細やかに把握する必要がある、と考えました。
鈴木様 はい。社員一人ひとりがやりがいを感じながら仕事に主体的に取り組むことができているか、会社に対して愛着をもって日頃の業務を進めているか、などを数値化されたデータで把握することで、制度の改定や運用を考える材料にしたいと考えました。
鈴木様 今回のエンゲージメントサーベイは、以前の従業員満足度調査のように、社内環境や待遇への満足度を見るものとは少し異なります。私自身、昨年4月に総務へ異動したばかりだったこともあり、エンゲージメントに特化した設問を自分たちで作ることは、なかなか難しいと感じていました。
また、分析についても、数字だけを出して終わりにするのではなく、「次に何をすればよいのか」まで考える必要があります。そこまで踏み込むには内製では難しいと判断し、外部の専門家の力をお借りすることにしました。

鈴木様 展示会で知りました。サービスの内容や特徴を説明していただいて、「当社の今の取り組みに合っているかもしれない」と感じ、興味を持ちました。
展示会では複数の会社について比較・検討を行いましたが、パルスサーベイや労務システムとセットになっているものが多く、エンゲージメントサーベイ単体でのサービス提供を行っていることを知り、当社のニーズに合っていると感じました。
鈴木様 初めての調査でしたので、ある程度の設問内容と量があり、きちんと結果が出るということを重視しました。また、他のサービスと「ASQ」を比較して大きな違いを感じたのは、1万人のベンチマークデータと比較できることです。また、調査の結果だけではなく、分析やレポート、施策提言が付いてくるところも大きな魅力でした。
鈴木様 価格面や予算との兼ね合いに加えて、やはりサーベイを単体で実施できる点は大きな判断材料でした。
また、比較したサービスの中には、AIを活用して集計結果を出すものも多くありました。そうしたサービスにも一定の良さはあると思います。ただ、当社としては結果を確認するだけでなく、専門家による分析や解釈も受けたいと考えていたため、最終的に「ASQ」を選びました。
鈴木様 最初は右も左も分からない状態で、エンゲージメントサーベイとはどういうものか、何を行うのが一般的なのかも分かっていませんでした。
複数の会社に話を聞きましたが、サービスによって、内容も費用感も大きく異なります。質問数を抑えて短時間で回答できることを強みとしている会社もあれば、細かく伴走してくれる会社もありました。設問については、「これ以上増やしても結果は同じです」と説明されることもありましたが、当時の私たちには、それをどこまで判断材料にすればよいのか分からない部分もありました。
鈴木様 その中で、「ASQ」は内容と回答負荷のバランスがちょうどよいと感じました。設問が簡易すぎると結果の妥当性に不安が残りますし、多すぎれば社員の負担になります。当時は人事制度や労務制度、就業規則の見直しなど複数の取り組みを進めていたため、社員に負担をかけすぎないことも重視していました。
事前の相談で細かな質問にも答えていただき、実施までのスケジュールや当社側で準備すべきことを具体的にイメージできた点も大きかったです。
鈴木様 今回は記名式で実施したため、誰が回答済みで、誰が未回答なのかを確認できる形でした。一部を除いて100%の回答を目指していたので、社員には事前に回答を依頼しました。
記名式で実施することについては、社員から反発があるのではないかと考えた部分もあります。ただ、実際には思っていたよりもスムーズに回答してもらえた印象です。
また、回答状況は担当の方が小まめに報告してくださって、「この方がまだ回答していません」「ここまで回答が集まっています」といった形で、回答率と合わせて共有していただいたので、状況を把握しながら進めることができました。
鈴木様 私自身は営業・セールスの経験が長く、管理部門に携わるのは今回が初めてです。会社として取り組む方針は決まっていたものの、エンゲージメントを向上させるために何をどう進めるかは、自分たちで考える必要がありました。
さまざまな方に質問しながら進めていき、サーベイについても、1年経ってようやく少しずつ理解できてきた感覚があります。
また、サービスを比較する中では、「人的資本経営」といっても非常に幅が広く、実際に話を聞いてみると、当社が求めているものとは方向性が異なるサービスもありました。そうした比較を重ねる中で、当社の取り組みに合うと感じた「ASQ」を見つけられたことは、よかったと思います。
鈴木様 満足度や離職意向は、会社として関心の高い項目です。部署や属性ごとに分析していただき、非常に分かりやすく可視化されていました。
組織の状況についても、組織要因と個人要因に分けて細かく項目を設定していただいていました。グラフを見ることで、社員がどのように考えているのかを一目で把握できた点も分かりやすかったです。
また、レポートの最後に、「調査から読み取れること」も記載されていました。グラフで何となく受け止めていたことも、文章として整理されることで、より理解しやすくなったと思います。
鈴木様 部門内での報告会の後、役員にも結果を報告し、さらに管理職が参加する社内会議でも結果を共有しています。役員からは、数字として結果が明確になったことで、社員や組織に関する課題の把握につながったのではないかという感想がありました。今回のサーベイは、社員の状況を知るきっかけになったと受け止められています。
全社員への共有については、管理職が集まる社内会議で報告し、そこから各部署へ展開していく形を取りました。
鈴木様 レポートでは細かく結果を出していただいたので、誰に、どこまで見せるかは社内で検討しました。役員に見せる内容と、社員向けの内容を分ける必要がありますし、どの部分を見せるのが一番分かりやすいかを考えながら整理しました。
鈴木様 他の研修結果なども含めた総合的な判断にはなりますが、今回の調査の結果を、今年度の労務制度の改定や研修内容に反映させることを考えています。
鈴木様 一番大きかったのは、今回初めて実施したことで、さまざまな課題を可視化できたことです。一方で、数値が高く出ている項目もあり、自社の強みとして認識することができました。課題と強みの両方を把握できたことは、今回のサーベイで得られた大きなメリットだと感じています。
現在は総務部門が中心となって具体的な改善の検討を進めていますが、今後サーベイを継続して実施していくことで、取組の効果検証を行うことができ、課題に対する効果的な施策に繋げられるようになると考えています。
社員一人ひとりが働きやすく、成長を支援できる組織を目指していく中で、そのために必要な数値というのは、今回のようなサーベイでなければなかなか得られないものだと思います。社員の希望や現状の実態が分かったことは、非常に良かったと感じています。
鈴木様 私たちは手探りの状態から始めました。どういったことができるのかを調べるところからのスタートでしたが、担当の方に細かくサポートしていただき、打ち合わせも丁寧に行っていただきました。導入から調査結果が出るまでの流れもスムーズで、初めてでも進めやすかったと感じています。
スケジュールについては、最初にお話をしてから全体で3カ月ほど、アンケートが始まってからレポートが出るまでは2カ月ほどでした。設問の内容やボリューム、調査結果まで含めて考えると、長すぎない期間で実施できたと思います。上期からサービスを探し始めて、その年度内に終えることができた点も大きかったです。
実施して何より良かったのは、社員の状態をきちんと可視化できたことです。これまでは何となく捉えていた課題や社員の状態を、目に見える形で確認できました。数値だけでなく、レポートや施策提言もあり、1万人のベンチマークデータとの比較によって、自社の立ち位置を把握できたことも大きな収穫でした。
迷われている方がいらっしゃるのであれば、一度実施してみることで、組織の見方やアプローチの仕方が変わってくるのではないかと思います。
お話しいただき、ありがとうございました!