株式会社セブン・フィナンシャルサービスは、セブン&アイグループの金融関連事業会社として、保険事業とリース事業を手掛ける会社です。また関連事業会社として、電子マネー(nanaco)やクレジットカード事業を手掛ける株式会社セブン・カードサービスとも連携しながら幅広い事業活動を行っています。同社の総務部課長である田中様に、せきなび導入の背景や運用状況についてお話を伺いました。(取材:2022年10月)
導入サービス | 在席管理ツール「せきなび」 |
---|---|
課題 | ・総務で管理している「座席表」の編集作業の負担 ・社内コミュニケーションを向上し、会社としての一体感を高めたい |
運用 | ・15名→84名に拡大しながら約1ヶ月間のトライアルを実施 ・使いやすさを考慮してステータスを4つに絞り、500名規模で運用中 |
効果 | ・社員の顔と名前が一致し、電話番号もすぐ確認できるようになった ・プロフィール欄が社内コミュニケーションのきっかけに |
田中様 以前は総務部で作成する座席表を運用していて、席替えの度に各部署から連絡をもらって総務部で書き換えるということを行っていました。ただ席替えが結構頻繁にあるため作業が大変で、担当者からツールを入れてはどうかという声がありました。
その後、人事部主管で社員向けのエンゲージメント調査を実施したところ、「誰がどこにいるのかわからない」「顔と名前が一致しない」「ほかの部署の人がどういう業務をしているのかわからない」といった会社としての一体感がないという声が非常に多く挙がったんです。人事部としてもそこは重く見て、単純な座席表ではなく、業務内容やプロフィールが入力でき、写真があって顔と名前も一致するようなツールを導入することで解決できるのではと考えました。
田中様 総務部でその座席表を作って管理している担当者から教えてもらいました。その担当者はせきなびをネットで検索して見つけたそうです。座席表の機能だけだと、総務部が手を動かせば済むことなので上を説得できないかもしれないと思いましたが、(せきなびなら)プロフィールに自分で人となりを書くことができて、それをほかの社員が見ることができるという点に非常に魅力を感じました。
田中様 最初は人事部と総務部の15~16人で一ヶ月ほど実施しました。その後すぐに企画、システム、リスク管理部の3部門を加えた84人に拡げました。
田中様 やはり写真があるので、はじめての相手でも迷わずに安心して話しかけられるという声が若手社員から聞かれました。あとは、現在はステータスを絞っていますが、トライアルの時点では離席や外出など細かく分けていて、それがすごくわかりやすいという声もありました。それから電話番号ですね。元々は電話帳が探しづらいところにあったのですが、せきなびの画面上ですぐに確認できる点も好評でした。
田中様 顔写真が表示されることに抵抗感のある人はいました。ただ、実際に導入してからはあまり言われなくなりました。最初は社員証の写真を登録していましたが、本人であることがわかる写真であれば変更してもOKということにしたので、自分で写真を変更している人もいますね。
田中様 実は、トライアルの段階で導入は決めていました。契約前の段階から担当の方にこうして欲しいといった要望をいくつかお伝えしていたのですが、細かいところも含めて応えていただけたので、そこが決め手といえば決め手ですね。
田中様 今は同じビルの2つのフロア、それと武蔵浦和にある事業所を合わせた3箇所、合計516人が登録しています。全員ログインはできている状態で、そこからプロフィールに最低限ここまでは書いてくださいという案内をして、今400人ほどが書き込んでくれている状況です。常に更新して欲しいという意図で「今週の出来事」のような欄も作っているのですが、そこまで書いてくれているのはまだ100人弱ぐらいですね。
田中様 デフォルト以外で追加したものとしては、「出身地」と「趣味」、それから「皆さんへのひと言」と、「週末の出来事」と「今週のつぶやき」を書いてもらう欄ですね。週に1回はプロフィールを開いて何かしら書いて欲しいなという狙いで作りました。
田中様 「出社」「退勤/休み」「在宅勤務」「外出」、今はこの4つで運用しています。細かく変更するのはなかなか難しいだろうということで絞りました。最低限、出社時と席を立つ時に変更してくださいという風にしています。また、周りの人が気づいたらその人のステータスを変えてあげてくださいという案内もしています。まだ部署ごとの差はありますが、使ってくれているところはすごくタイムリーに変更していますね。
今後はOAの入れ替えも予定しているので、そのタイミングでスケジュール機能とカレンダー機能の連携もできたらいいなと考えています。
田中様 以前は席替えをする度に総務部に報告をもらって編集していたのですが、せきなびでは自分達で席を替えてもらえるようにしたので、その作業がなくなり効率が上がりました。それから以前の座席表は登録したらそのままの状態なので、実際にどれぐらい使われているのかよく分からなかったんです。せきなびはステータスを変えたりしているのが見えるので、使われていることがよくわかります。その点が良いですね。
田中様 トライアルの時と同じような良い反応がありました。同時にもう少し突っ込んだ要望も出てきていて、たとえば会議室やセキュリティーエリアの使用状況もわかると便利なので、そこを使用する際に自分のアイコンを動かすような運用に変えて欲しいといった声が多く挙がっています。今後の課題ですね。
田中様 いつも使っている人からすると、せきなびを見て、今この人が席にいるから行くとか、そういう使い方がしたい。でもその相手が席を立つときや戻ったときにステータスを変更していないと成立しないので、使っている人とまだあまり使っていない人の差がある点はもう少し運用で工夫して改善していきたいと思っています。
田中様 プロフィールに面白いことを書いている人も数名いて、自分自身は書かなくてもほかの人のプロフィールを見ている人は多いので、「知らない人から話しかけられるようになった」という話は聞きますね。当初気にしていたコミュニケーションの向上に関して、まだ全員ではないですが可能性を感じています。
田中様 これは要望として出させていただいたものですが、チャットができる機能もあると更に便利になると思います。今でもメールには飛べるのですが、せきなびの中でチャットができるようになれば、もっと使われるようになるかなと。
あとは、フリーアドレスの導入も検討しています。1日の終わりに強制的にステータスのリセットをかけて、朝、必ずアイコンを動かさなければならないという風になれば、もっと見られるようになるかなと。順序としては逆ですが、フリーアドレスの様々なメリットは知りながらもなかなか進められていないので、この機に検討できればと考えています。
(せきなびには、設定した時間にステータスやアイコンの位置をリセットする機能があります)
田中様 すごくシンプルなことですが、社員の顔と名前が一致するとか、電話(内線番号など)がすぐにわかるといったことのメリットはとても大きいです。
個人的には、グループ内のほかの企業にも導入して欲しいと思っているくらいです。業務上の関わりがあるので。OAが違ったりして連携が取りづらい部分があるのですが、せきなびならそういった壁の影響を受けずに運用できる可能性があると思っています。
お話しいただき、ありがとうございました!