株式会社総合教育研究所は、HRやワークフロー関連のシステムを中心に多くの企業をサポートしている、システムコンサルティング会社です。同社の副社長である郡司様に、「せきなび」を導入された経緯や運用上の工夫についてお話を伺いました。(取材:2023年3月)
導入サービス | 在席管理ツール「せきなび」 |
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課題 | ・社員が快適に効率よく働ける環境作りを進めたい ・在社率が上がり、フリーアドレスの座席管理が必要になった |
運用 | ・サンプル画面等で使い方を確認し、トライアルは実施せずに運用開始 ・Outlookとの連携を工夫し「せきなび」上で会議室の予定も確認できるように |
効果 | ・座席の使用状況がひと目でわかるようになったことで、座席の使用効率が改善 ・「集中」ステータスを活用し、業務を効率化 |
郡司様 今のオフィスに移って1年半ほどが経ちます。移転直後は座席数に余裕があったのですが、ここ1年で急速に社員数が増えたことや、それに伴い未経験者へ対面での教育が必要となったことなどが相まって在社率が上がり、(席が埋まることが増えたため)フリーアドレスの座席を管理する必要性が出てきたことがきっかけです。
郡司様 コロナ禍で在宅勤務が増えたことで、オフィスが必要でなくなったり、規模を縮小したりという話はよく聞きますが、当社の場合は反対の現象が起きました。
コロナ前はお客様先に常駐している社員が多かったので、自社のオフィスは小さくても問題なかったのですが、コロナ禍により客先に出向く必要がなくなったことで、結果的に(自社オフィスに)出社する人数が増えました。
業務内容的には在宅で仕事をすることも可能なのですが、何かわからないことが出てきた際や専門的な知識が必要になった場合には、その分野を得意とする同僚に聞いた方が効率がいいので「オフィスに行きたい」と考える社員も多かったようです。
コロナ禍で逆に“集まる場所“が必要となり、さらに社員数も増えたことで(以前より大きなオフィスに)移転を決めました。
郡司様 当社はコンサルティングという「人」を商品とするサービスを提供しているため、その「人(従業員)」が快適に働けて、出社したくなるようなオフィスにしたい、という想いでオフィスを作りました。
その甲斐もあって出社率が上がっていると思うのですが、オフィスに来ても席が埋まってしまっていることがあり、せっかくの居心地の良いオフィスが活かせていないと感じたため「座席の使用状況を可視化して、効率よく使えるようにしたい」と考えました。
郡司様 インターネット検索で調べている中で見つけました。
色々なツールがあるだろうと予想はしていましたが、思った以上にたくさんあって驚きましたね。
どのシステムも詳細を知るためには資料請求が必要だったので、数社に絞って問い合わせをしました。
その中で私がイメージしていたシステムに一番近かったのが「せきなび」です。
郡司様 最初は、座席の使用状況がひと目でわかって、アイコンで位置とステータスをすぐに変えられる、そういうツールが世の中にあるだろうと思って探し始めました。
ところが、ビジュアルでパッと席の埋まり具合がわかるようなシステムが意外と見つからない。
あったとしても、座席管理にプラスでスマートロックが組み合わされていたり、社員が今どう動いているかまで細かくわかるレベルのものだったりと過剰な機能がついており、当社にはマッチしませんでした。
その点「せきなび」は、システムの軽さと見た目のイメージがピッタリでした。
郡司様 担当の方から説明を聞いて、どんなことができるツールか大枠は理解でき、導入までの工程もおおよそのイメージがつきました。 システムコンサルという仕事柄、試用期間を設けなくても自社にフィットしそうかどうかはおおよそ想像することができましたし、サンプル画面を拝見して実際の使用イメージも描けていたのもトライアルをしなかった理由です。
契約期間の縛りもありませんから、導入してみて合わなければやめることができるという点も安心でしたね。
郡司様 今ですと、(「せきなび」のアカウント発行している60名のうち)オフィスに出社が約30名、在宅勤務が30名で、ほぼ半々ですね。
在宅勤務が基本となっている人や、元々大阪など別の拠点からリモートで仕事をしてくれている人はシステムに登録していない場合もあるので、在宅に関して言うと実数はもっと多いです。
定期的に客先に出向くことのある者が7~8名いますので、座席図の中に常駐者用のエリアも作っています。
郡司様 はい。座席の使用率は「せきなび」のお陰でちょうどいいバランスになっています。
月曜日は出社率が高くて座席が埋まりやすい傾向にはありますが、(「せきなび」があれば)座席の使用状況を確認してから動けるので、フリーアドレスでの座席運用をするにあたり非常に効率が良いと感じています。
郡司様 座席管理ツールとしてはオーソドックスな使い方をしていると思いますが、『「せきなび」に入力すればわかることは、わざわざ別の方法でも伝える必要はない』という風に決めました。
「せきなび」をきちんと使っていれば、今日は何時に来るのか、それとも休みなのかといったことは(画面を見れば)わかることです。
「せきなび」にも入力して、別の方法でもみんながわかるように改めて連絡するといった報告の手間はできるだけ減らすようにしています。
郡司様 たとえば、元々使っているチャットツールで「今日は何時に出社します」と関係者全員に送って見てもらうこともできますが、「せきなび」で『出社予定』というステータスにして出社時刻を入力してくれれば十分です。
長期休暇を取る場合も、そのこと自体は事前に伝えておいた方がいいとしても、長期休暇中であることや休暇明けの細かい出社時刻などは「せきなび」に書いておけば誰にでもわかります。
つまり、「せきなび」に正しいステータスを入れることさえ徹底できていれば、双方の負担が減らせるわけです。
郡司様 仕事に集中したいときに使う、「集中」専用のステータスを作っています。
こういったツール自体はコミュニケーションを活性化するのにとても有効ですが、とはいえ業務の中で「話しかけて欲しくないタイミング」というのは誰にでもあります。数値検証をしている時や、自分がファシリテートしているオンライン会議の最中など話しかけられると困りますよね。そういう場面で使ってもらうステータスです。周りからも「今は話しかけたらいけないタイミングだな」とわかるので便利ですね。
郡司様 アイコンの名前に絵文字が付いているのは、UTF-8(文字コードの一種)で認識できる絵文字が使えることに社員の一人が気づいて、他の人も真似して絵文字を入れてみたという状況です。他にも名前をひらがなで入れていたり、あだ名を入れていたりする人もいます。あまり堅苦しいルールにしたくはないので「誰かわからないような表示にはしない」という程度のルールに留めていますが、モラルハザードは起こさないようバランスには気を付けています。
郡司様 基本的には全員連携して私も使っていますが、(元々)Outlookには予定を入れていない人もいるので個人差はありますね。工夫している点としては、2つの会議室を擬人化(※)して、Outlookのアカウントを発行して運用しています。Outlookで会議室を予約すれば、「せきなび」上でもその会議室の利用状況や予定表が確認できるという仕組みです。Googleカレンダーを使っている会社さんでも、会議室を擬人化すれば同様の使い方はできるのではないでしょうか。
(※)Outlookのリソース機能を使うのではなく、Outlookと「せきなび」の双方に「会議室」という名前のアカウントを作成し、連携させて利用。
郡司様 みんな歓迎してくれました。(今まではフリーアドレスでも)使う座席は半ば固定化してしまっていたので、いつも使っている人が結局来ないと席が空いたままになり、実はその席を使いたい人が使用できずに、不公平感が強くなってしまっている状態でした。ツールが入ればそうした問題も軽減されると期待を持ってくれたのだと思います。
郡司様 実際に使い始めてからも非常に評判が良くて、よくオフィスに来るメンバーには特に好評です。座席の使用効率も大きく改善されました。
今の運用方法や活用の仕方が本当にフィットしていて、ステータスや項目の数もちょうどいいので、満足しています。検索で偶然見つけたツールがここまで当社にピッタリ合うものだったというのは、非常にラッキーだったと思います。
郡司様 今は本当に色々なシステムがあって、調べて選ぶだけでも大変な労力だと思います。私自身も、予想以上に種類が多かったので選ぶのが面倒に感じてしまいそうでした。「せきなび」は、シンプルに誰がどこにいるのか、フリーアドレスなら空いている席はどこなのか、とにかくそれをパッと見て把握できるツールです。そういった目的でツールをお探しであれば、一番ピッタリ合うのではないでしょうか。
お話しいただき、ありがとうございました!