株式会社社会情報サービス

せきなび
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若手の声を尊重し、導入を決定。テレワーク比率が高くてもカルチャーの継承に期待。

株式会社社会情報サービスは、医療用医薬品を中心としたマーケットリサーチを長年行っているほか、「エクセル統計」「秀吉」といった統計・集計ソフトを開発、販売している会社です。以前からテレワークは試験導入されていましたが、コロナ禍をきっかけにフリーアドレス制との併用が始まり、その中で課題となった「従業員の所在管理」を目的に、せきなびを導入されました。
企画営業系の部門に所属しながら、ワークスタイルやオフィス快適化のプロフェクトを社内で立ち上げ、その指揮を執っていらっしゃる日下様に、せきなび導入の経緯やトライアルの内容、導入後の状況をお聞かせいただきました。(取材:2022年3月)

導入サービス 在席管理ツール「せきなび」
課題 ・テレワークとフリーアドレスの併用で居場所や状況がわかりづらくなった
・社内のコミュニケーション活性
運用 ・一部門でトライアル運用後、東京オフィス全体に導入
・画面の右側を在宅用、左側を出社用(座席図)にして使用
・在席などのステータスは必要最小限に絞る
効果 ・テレワーク時、今働いているかどうかが把握できる
・フリーアドレスでも従業員の居場所と在席・離席がすぐわかる
・部門やプロフィールなどの情報が社内コミュニケーションのきっかけに

せきなび 導入の背景

テレワークとフリーアドレスの併用が始まった中で、所在管理が課題に。

(HRツール導入は)人事総務の方が担当されることが多いので、企画営業部の方が担当されるのは珍しいパターンでは。

日下様
企画営業系の部門に属していますが、2年ほど前にオフィス快適化のプロジェクトを会社で立ち上げました。ワークスタイルなどを検討する委員会に、現場ベースで各部門から数人ずつ入って構成されています。そこのリーダーをしているご縁で、導入に関わらせていただきました。

プロジェクトが立ち上がった経緯を教えていただけますか。

日下様
以前からテレワークは試験導入していたのですが、コロナになって「オフィスの使い方を今後どうするか」という議論になりました。一度テレワークが導入されて家で仕事するようになったら、従来通りにオフィスに1人1席用意して5日間出社する形に戻すというのは非効率だろうと。スペースを効率的に運用しながらオフィスを快適にするにはという発想から、フリーアドレスを取り入れたんです。それでフリーアドレスとテレワークの併用を始めたときに、「どこに誰がいるのか分からない」という問題が出てきました。

せきなび 導入前のトライアルについて

実際に使ってみて、ステータスの種類など改良できたことがよかった。

導入前のトライアルについてお聞かせいただけますか。

日下様
トライアルは、 一番人数の多いリサーチの企画営業部門で実施しました。最初に作っていただいたデザインだと画面を使用時にスクロールしなければならなく不便だったのですが、実際に使用した上で現状の形にレイアウトを調整していただけたのが非常によかったと思います。在席などのステータスは弊社で使っているカレンダーに合わせて離席・半休・休日など5~6種類に分けていましたが、トライアルが終わって話をした時に「シンプルにした方がいいよね」となり、改良できたのもすごくよかったです。

トライアル後の意見はどのように集めたのでしょうか。

日下様
御社からヒアリング用のフォーマットをいただいてアンケートを実施しました。ディスカッションもして、「こういう風にしたらいいよね」ということで(仕様変更を)決めました。

 

インタビュイー日下様お写真
株式会社社会情報サービス オフィス快適化プロジェクト リーダー日下様

せきなび 導入の決め手

社風やカルチャーの継承も見据えて、若手・派遣スタッフの意見を取り入れた。

導入に対して社内で反対意見は出ませんでしたか。

日下様
反対というか、「必要ないんじゃないか」という意見はありました。すでに色々なシステムが導入されていて、全部一気通貫というわけではないので、システムごとにパスワードを管理する手間だとか、勤怠管理システムをクリックしてせきなびも動かしてという状況もありましたので。

そういった意見もある中で、最終的に導入の決め手となった点は何でしょうか。

日下様
アンケートの結果ですね。継続意向を層別に見たときに、管理職よりも若手や派遣社員に「継続した方がいい」という意見がより多かった。
例えば、「自分の席の近くの知らない人とでも、せきなびがあることで話しやすくなったり、コミュニケーションを取ったりするきっかけになる。」「他部門とのやり取りで、メールよりも直接聞いた方が早いときにどこに座っているかわかる」「話しかけやすい」という自由回答もありました。

若手や派遣社員さんの意見に注目されたのですね。

日下様
テレワークをしながら社風やカルチャーを継承していくというのは非常に難しい。どのように組み合わせていけばいいのか考えていく中で、若手やスタッフの意見を取り入れた方がいいということで、導入することになりました。
多分、他社でもそうかと思いますが、(導入を)決定する管理職の方が要らないって言うんですよ。(管理職は)社員の顔はわかっているし、連絡したいときも自分が電話すればすぐつかまるし。でも、新しく入った人は違う。やっぱり(せきなびのようなツールが)必要なのだろうと。

せきなび 運用上の工夫

140人で使用中。ディスプレイ表示でフリーアドレスの空席確認にも活用。

現在の使用状況について教えていただけますか。

日下様
アカウントの数でいうと140人ぐらいです。大阪や海外にもオフィスがありますが、東京だけで導入しています。大阪もフリーアドレスですがオフィス自体がそこまで広くないので。

出社とテレワークの比率はどれぐらいでしょうか。

日下様
まん防(まん延防止等重点措置)があったので基本すべてテレワークで、今はオフィスにほぼ誰もいない状態です。4月からは出社回数を月8回くらいにする予定なので、もっと必要度合いが広がるんじゃないかと思います。

共有スペースのディスプレイにせきなびを表示されていると伺いました。

日下様
フリーアドレスなので、朝来たとき「どの席が空いているのか」がひと目でわかるよう、一番大きなディスプレイにせきなびを表示をしています。

細かいルールは制定せず、ステータスの種類も必要最小限に。

運用にあたってルールなどは制定されましたか。

日下様
今は特にありません。「(きちんと)使ってください」「朝と晩はステータスを変えてください」と伝えるぐらいですね。ステータスも弊社は出社・退勤休日・離席の三つだけです。総務とか情報システムのような、その場所にいなければならない人の『いる・いない』がわかると訪問する側は助かりますよね。

プロフィール写真のルールを決めている会社もありますが。

日下様
どちらかというとプライベートっぽい写真を入れてくださいとアナウンスした気がします。柔らかい感じの、話しかけやすい雰囲気の写真にしてくださいと。なので、みんな食べ物を食べている写真とかが多いですね。私の写真は居酒屋で撮ったものです(笑)

利用開始時に、Humapから従業員の皆様へ使い方のメールを数日間お送りしましたが、分かりづらいなどのお声はありましたか。

日下様
特に(操作が)難しかったなどの話は聞かないので、すんなり設定できたと思います。

利用を定着させるために工夫していることはありますか。

日下様
ご案内いただいたテレビCMはみんなに送りました。非常にわかりやすいし、話題にも出ていましたね。「うちに入ってるせきなびがテレビCMやってたよ」とか。CMを見ることで、(せきなびのことを)いいなと思う効果があるのかなと思います。
あとは今、数人でGoogleカレンダーとの連携をテストしています。「この人は離席しているけどいつ戻ってくるのか」みたいなことが、せきなびだけでマウスオーバーして分かるようにできればより便利になるかと。

せきなび 導入後の社内の反応

1部署だけのトライアルから、オフィス全体に導入して一気に使用が広がった

トライアルは1部署だけでしたが、全体で導入したときの反応はいかがでしたか。

日下様
(今はテレワークで)出社している人が少ないので、直接聞けてはいないのですが、だんだん使われるようになってきました。プロフィール写真の登録も増えていますし。今は95%ぐらい使っているんじゃないかと。

会社によっては、新しいツールをなかなか使ってもらえないという話も聞きます。

日下様
トライアルのときはあまり使ってくれなかったですね。1部署だけでトライアル導入したのですが、自分のチーム内なら誰が・どこにというのは大体わかっていますし、他の部の人はせきなびで確認できない状態だったので。他部門間で大きく使うようになってからの方が(利用が)広がったような気がします。たとえば伝票を出しに行くとき(に経理担当が席にいるか確認する)とか。1部門で試験導入するなら、経理・総務や外へ出る営業とか、探されることが多い部門で導入した方が、所在がわかるメリットを実感しやすいと思います。

現在はテレワークが殆どとのことですが、所在を探せるメリットを実感するのはこれからということころでしょうか。

日下様
そうですね。画面の右側が在宅のときの部署で、左側がオフィスの席になっていて、今はほとんど在宅側にアイコンが固まっています。なので「今、働いているかどうか」がわかるだけなんですね。でも、それがわかるというのは大きい。テレワークがメインの会社にとっては、今働いているのか、オンかオフかということが全体で俯瞰できるのはありがたいです。

画面イメージ
右側が在宅/左側がオフィス席のレイアウトイメージ。※画像はデモ画面のものです

せきなび 導入検討中の企業様へひと言

在席管理ツールは、フリーアドレスやオフィス改革を実施する企業にマッチしていると思いますか。

日下様
そうですね、あった方がいいですね。やっぱり「見つけられる」というのがいいんだと思います。管理ツールとして捉えるか、コミュニケーション活性化ツールとして捉えるのか、働きやすさのためのツールなのか、導入の目的は会社によって異なるのでしょうけれど、弊社ではコミュニケーションの活性を目的としながら、どこにいるか見つけやすいといった効果に重きを置いています。

最後に、せきなびを検討されている企業様にメッセージをいただけますでしょうか。

日下様
試用もできますし、一人当たりのコストもそこまで高くないので、迷っているぐらいなら使ってみた方がいいんじゃないかなと思います。(レイアウト等の)調整もしていただけますし。そして、こんな使い方がよかったといったノウハウも御社を通じて教えていただけると助かるなと思います。

お話しいただき、ありがとうございました!

株式会社社会情報サービス

従業員規模
約140名(2022年4月現在。せきなびは東京オフィスでのご利用)
事業内容
市場調査・世論調査、コンピュータソフトウェア開発ほか
会社HP
https://www.ssri.com/