高砂熱学工業株式会社

せきなび
  • #建設・不動産
  • #~500名

支店と営業所、現場で働く社員が1つの画面で繫がる一体感。建設業の働き方にマッチした「せきなび」の機能とは。

お写真:八木様(左)、北村様(右)

高砂熱学工業株式会社は、2023年に創立100周年を迎え、空調設備の分野を中心に、お客様にとって最適な設計・施工・システム・機器の開発・運用などを通して、人々が暮らす建物の環境創造に取り組んでいる会社です。同社の関信越支店DX推進室において、社内のDXや業務効率化に取り組んでおられる北村様(写真右)、赤間様、八木様(写真左)に、在席管理ツール「せきなび」を導入された背景や運用状況、ご感想をお聞かせいただきました。(取材:2024年9月)

導入サービス 「せきなび」
課題 ・以前運用していたスケジュール共有ツールが、使いづらく不評だった
・1支店と7つの営業所+各地の現場で働く200名以上の社員を繋ぐツールが必要
運用 ・100名でトライアルを実施後、対象範囲全体で本格的な運用を開始
・関信越支店と7つの営業所、40以上の現場で活動する約260名が利用中
・オフィス内のサイネージに「せきなび」の画面を表示
効果 ・離れた営業所や現場で働く社員も含めて、状況がすぐ確認できるようになった
・平日の代休取得時、知らずに電話を掛けてしまう(掛かってくる)ことが減った
・働く場所や現場の変化に応じて、すぐにアイコンを移動することができる

「せきなび」 導入の背景

使用率が低いシステムを解約し、別の支店から紹介された「せきなび」への切り替えを検討。

在席管理ツールを導入されたきっかけを教えてください。

北村様 「せきなび」を利用しているのは、この大宮にある関信越支店と、埼玉、栃木、茨城、群馬、新潟、山梨、長野の7県の営業所、それから各営業所と繋がっている40箇所以上の工事現場があり、各現場に技術系社員が配属されています。これらの拠点や現場にいる社員のスケジュールを共有できるツールとして、今年の5月(「せきなび」導入の約2か月前)までは別のシステムを運用していたのですが、視認性があまり良くなく、わかりにくいということで使用率が低い状況でした。そこで、もっとシンプルで見やすいシステムはないかと考えていたところでした。

「せきなび」はどこで知りましたか。

赤間様 実は、当社の九州支店で「せきなび」をすでに利用していて、使いやすくて良いツールだという話を聞いて興味を持ちました。実際に「せきなび」のホームページを見てみて、これなら今の状況にマッチしそう、使えそうだという印象を受けたので、問い合わせをしたという経緯です。無料で使うことができる「せきなび for free」の説明もあり、「最初はDX推進室の6名のみで登録して使ってみては」という提案もしていただきましたが、最小規模で試すよりも、まずは使ってみようということで、「せきなび(有償版)」のトライアルを開始することにしました。

すぐにトライアルを開始しようと思われた理由について教えてください。

赤間様 色々なサービスを比較検討する中で、求めている機能に最もマッチしていたのが「せきなび」でした。以前は、先程北村がお話したMicrosoft 365と連携して全員の予定が見られるシステムと、もう一つ、外部ツールとの連携はなく、単体で在席状況だけが管理できるツールを利用したこともありました。前者は、そこまで細かく誰かのスケジュールを把握しても大きく役立てられることはないという実態があり、後者は後者で、外部連携ができず機能としてもシンプル過ぎるため、使い続ける理由が今ひとつ弱かった。この中間ぐらいの、シンプルな見た目で在席状況が把握でき、大まかなスケジュールをタッチで簡単に確認できるシステムがあれば…と考えていたところでした。

会議室のモニターに表示された「せきなび」の画面
会議室のモニターに表示された「せきなび」の画面

「せきなび」 トライアルと導入の決め手について

関信越支店の約100名でトライアルを実施。見やすさや使い勝手の良さを実感できた。

トライアルについてお聞かせください。

北村様 トライアルは関信越支店の約100名で実施しました。開始したのが今年の5月で、導入を決めて本格的に運用を開始したのは、その2か月後の7月からですね。トライアルで実際に触ってみた感想としては、座席図のレイアウトを自由に変えられる点や、Outlookのスケジュールと連動できる点がよかったのと、「在席」「休暇」などのステータスによって色が変わるというのが非常にわかりやすくて魅力を感じました。トライアルを開始してすぐは各種ステータスにパステルカラーを設定していたのですが、ビビッドな色の方がわかりやすいのでは?という声を受けて変更したところ、より見やくなりました。

トライアル後のアンケートと、業態にマッチした「せきなび」の機能が導入の決め手に。

トライアルに参加された方の感想はいかがでしたか。

八木様 トライアルが終わるころに、参加してくれた社員にアンケートを実施したのですが、その結果がよく、以前使っていたツールよりも「せきなび」の方が使いやすいという声が6割ぐらいありました。「どちらでもいい」という回答もありましたが、過半数の人が使いやすさを評価していることには手ごたえを感じました。

「せきなび」導入の決め手はどのようなところでしたか。

赤間様 画面上で人(アイコン)を自由に移動できるところですね。北村がご説明したように、この支店には7つの営業所があり、各営業所だけでなく、営業所が管轄するそれぞれの現場にも社員がいます。現場はずっと同じわけではなく、月が変われば別の現場に移動することもありますし、新規の仕事で新しいお客様の現場へ向かうこともあります。「せきなび」では複数の拠点(支店と営業所)を一つのレイアウト内に表示することができるので、営業所の枠を越えてアイコンを自由に動かせるところが便利だと思いました。アイコンを動かせるにようにしているのは本来はフリーアドレスのためかも知れませんが、フリーアドレスでなくとも、当社のような業態にとっては非常に使いやすく、ありがたい機能ですね。

「せきなび」 運用状況と工夫した点

関信越支店と7県の営業所、40箇所以上の現場で働く260名が「せきなび」で繋がる。

「せきなび」の運用状況について教えてください。

北村様 現在、約260人がアカウントを登録して利用しています。利用範囲としては、この関信越支店(大宮)以外に埼玉、栃木、茨城、山梨、群馬、長野、新潟の7県にある営業所や、各営業所が管轄する44箇所の工事現場があり、そこにいるすべての社員が「せきなび」を介して繋がっているというかたちです。

どのような運用をされているのでしょうか。

北村様 基本的に、毎日のステータス変更は全社員が行うように促しています。それから、外出やリモート(在宅勤務)の時は「せきなび」と連携しているOutlookカレンダーに予定を登録してもらうようにしています。プロフィール機能については、現時点ではあまり活用できていないのですが、電話を掛ける時や、やり取りが発生する際に、相手の顔がわかっているとよりコミュニケーションが取りやすいだろうということで、支店全員の顔写真の登録を目指して働きかけを行っているところです。使用する写真については顔がわかるものであればOKとしているので、プライベートの写真を登録している社員もいますね。

「うっかり」を防ぐ仕組みと、人的なサポートも並行してツールを定着させていった。

トライアルを終えて本格的に運用を開始する際、どのような工夫をされましたか。

北村様 担当の方からいただいたアドバイスを参考にして、「せきなび」のレイアウト内に、ツールの使い方を記載しました。導入した最初の頃は、まだ習慣として根付いていないので「つい忘れてしまう」という人も多かったのですが、その対策として、パソコン起動時のスタートアップで「せきなび」の画面が立ち上がるように設定したことと、ステータスを変更していない社員には上司からきちんとツールを使うように促していることで、徐々に浸透してきていると思います。

一つの事業所ではなく複数の拠点をまたいで運用する上で、難しい点はありましたか。

北村様 利用範囲がこの関信越支店のみではないので、「せきなび」のアカウントを持っているすべての営業所と現場の全員に使ってもらうためには、私たちからの働きかけのみでは難しい部分があります。そこで、各営業所の事務の方にも協力をしていただきました。関信越支店と7県の営業所、さらには各営業所から紐付いている40箇所以上の現場と、社員が広範囲に渡って散らばっているような状況ですが、各地の社員がそれぞれ協力してフォローし合ってくれたおかげで、まだ全員とまではいきませんが、かなり定着してきた印象はあります。

そのほかに工夫されていることはありますか。

北村様 オフィス内に設置しているサイネージに「せきなび」の画面を常時表示しています。この関信越支店と、一部の営業所でも同様に「せきなび」を映したサイネージを設置しています。

八木様 サイネージの前に行って、「せきなび」で在席状況を確認している様子はよく見かけます。

北村様 「休暇」のステータスは赤色でほかの色よりも目立ちやすいので、サイネージをパッと見て「今日は、この人とこの人がお休みだな」といったことがすぐに把握できる点が便利だと思っています。サイネージは高い位置に設置されているので、サイネージを見ながら「せきなび」で何らかの操作したい場合は、その近くに設置しているパソコン(サイネージに「せきなび」を映し出している端末)で操作ができるようにしてあります。ただ、自分のパソコンで操作する人がほとんどなので、サイネージは見て確認するという用途がメインになっていますね。

「せきなび」を表示しているサイネージ(右側)
「せきなび」を表示しているサイネージ(右側)

「せきなび」 使用後の感想や社内の反応

離れた場所でも全員の状態が「せきなび」で見える、繫がる。休暇中の電話も減少。

以前使われていたツールと「せきなび」を比較すると、どのような違いがありますか。

北村様 以前使っていたシステムは、「せきなび」のように座席図を表示させて所在を把握できるようなツールではなく、各社員の1週間分の予定が閲覧できるというものでした。ただ、連携しているカレンダーに予定を登録するという習慣が当時はまだなく、取っ掛かりにくい点があったことと、見た目がExcelの表のような形なので、誰がどこに表示されているのか視覚的にわかりづらく、探しにくいという課題がありました。その点「せきなび」は、画面のレイアウトが現実の座席とリンクしているので、「誰がどこにいるか」がパッと見て把握できる。ステータスによって色が違うというのもわかりやすいですね。この非常にシンプルで見やすいところが、以前のシステムとの大きな違いだと思います。

「せきなび」を導入されて、どのような変化がありましたか。

北村様 同じ会社で働いていても、配属されている支店や内勤・外勤といった違いによって、実際に会える機会はほとんどない、あるいは、電話でやり取りをすることはあっても、お互いがどういう仕事をしているのかは知らないということは、よくありますよね。「せきなび」を導入したことで、各支店や現場にいる社員の状況が簡単に確認できるようになりましたし、「この人は今日、代休を取っているんだな」とか、「私は今、外出しています」「会議中です」といった相互の情報伝達が、「せきなび」というツールを介してできるようになったことは大きな変化ですね。「〇〇さんは会議中だから、あとで電話してみよう」など、相手の状況を確認してから行動する習慣ができたことも良かったと思いますし、相手の不在や休暇中であることを知らずに何度も電話を掛けてしまう(掛かってきてしまう)といった問題も、かなり減ったような印象があります。

「せきなび」を今後どのように活用したいとお考えですか。

北村様 まずは全員の利用が定着するように、引き続き私たち導入チームからアナウンスを行っていくことが第一だと思っています。ステータスの変更や予定の把握など、基本的な機能の活用がしっかり習慣化できたら、次の段階としては、現状あまり活用できていないプロフィール機能を使って、社内のコミュニケーション醸成に役立てるツールとして運用していけたらと考えています。

「せきなび」を検討中の企業様へひと言

 

北村様 「せきなび」は、とてもシンプルで見やすいツールだと思います。今後、支店内のレイアウト変更を考えているのですが、その際も「せきなび」画面上のレイアウトを自由に変更できるので、安心して使い続けられます。また、建設業界は、改修工事など休日にしか工事ができない場合もあり、「休日出勤をして、平日に代休を取得する」ということもあります。 そういった場合にも「せきなび」で休暇状況がすぐにわかる点は非常に便利です。代休で休みを取っているのに誤って何度も電話を掛けてしまう(掛かってきてしまう)といった事態を減らすことができますし、リモートワークなども含めて、会社ごとの働き方改革の流れに合わせて使っていけるツールではないかと思います。

お話しいただき、ありがとうございました!

高砂熱学工業株式会社

従業員規模
2,230名(2024年3月末 単体)
事業内容
空調設備の設計・施工、その他環境制御システム等の設計・施工管理など
会社HP
https://www.tte-net.com/