株式会社東京ビデオセンター

せきなび
  • #IT・通信
  • #~100名

全席フリーアドレス×「せきなび」で社内のコミュニケーションが増加。オフィス移転に合わせて「せきなび」を導入。

株式会社東京ビデオセンターは、1970年に設立されたテレビ番組制作会社です。情報番組、ドキュメンタリー、スポーツの3つを柱に、TBSなどの民放各社からNHKまで、幅広く提供されるテレビ番組の企画・制作を手掛けています。本インタビューでは、総務・経理・人事を統括する総務部部長の柳澤様と、「せきなび」導入に携わられた雪丸様、谷島様に、「せきなび」導入の背景や運用面の工夫、導入後のご感想を伺いました。(2024年5月)

導入サービス 「せきなび」
課題 ・オフィスの移転に合わせ、社長も含めた全席をフリーアドレス化
・ロケによる長期不在やテレワークも含め、スタッフの所在がわかるツールが必須だった
運用 ・フリーアドレスエリアの入口に「せきなび」を表示するモニターを設置
・ステータスの種類は最小限に絞り、変更の手間が増え過ぎないよう調整
・新入社員がスタッフを覚えやすくなるよう、顔写真も登録
効果 ・出社時に入口のモニターで全体の状況を見てから席を決められるようになった
・携帯電話と内線番号を表示することで、電話がしやすくなった
・お互いに声を掛けやすくなり、コミュニケーションが取りやすくなった

「せきなび」導入の背景

移転に合わせて完全フリーアドレス化。在席管理ツールは必ず必要になると考えていた。

在席管理ツールを検討されたきっかけを教えてください。

柳澤様 オフィス全体のフリーアドレス化がきっかけです。かつては9割が固定席でフリーアドレス席はごく一部だったのですが、今のオフィスに移転する際に、社長から役員、入社1年目の新入社員まで含めた全員のフリーアドレス化を私が推奨しまして、賛否ありましたが実現しました。フリーアドレス化が決まった時に従業員から上がった不安の声として、「どこに誰がいるかわからなくなる」「どの席が空いているのかわからなくなる」という意見が非常に多く、こういった在席管理のためのシステムは必須になるだろうと考えていました。

「せきなび」はどこで知りましたか。

柳澤様 移転のときにお世話になったオフィスデザイン会社さんからの紹介で知りました。完全にフリーアドレス化する新しいオフィスを準備している段階で、『「せきなび」というシステムがあって、費用も安価だし、手軽で良いサービスですよ』と教えてくれたんです。そこで、移転準備と並行して導入検討を開始しました。「せきなび」以外の在席管理ツールも調べて2社ほど説明を聞きましたが、とにかく移転準備が忙しく余裕もない状況だったので、トライアルまで行ったのは「せきなび」だけです。

「せきなび」でトライアルをしてみようと思った決め手はありますか。

柳澤様 サービスの説明を聞いてみて、機能的な部分と、レイアウトなど自由度の高い部分のバランスが当社にちょうどよくマッチするなという印象を持ちました。機能が多過ぎても使いづらいですし、「せきなび」なら(新しいフリーアドレスのオフィスで)使えそうだと思いました。

お話いただいた柳澤様(右)、雪丸様(中央)、谷島様(左)
お話いただいた柳澤様(右)、雪丸様(中央)、谷島様(左)

「せきなび」 トライアルについて

トライアルの準備をしながら、本格導入を前提に打ち合わせを重ねていった。

移転準備を進めながらのトライアルは大変だったのではないでしょうか。

柳澤様 私が移転の準備で本当に忙しかったもので、「せきなび」の利用開始に必要な情報の提供であるとか、スケジュールの面では少し無理を言って調整してもらったところがあります。(Humapの)担当の方が、その都度柔軟に対応しながらも非常にスピーディーに進めてくださったので、感謝しています。

トライアルの状況についてお聞かせください。

柳澤様 トライアルを開始したのは移転直後で、新しいオフィスのレイアウトで「せきなび」の試験運用を始めました。事前に何度か打ち合わせをさせてもらって、導入後の運用ルールや、「レイアウトをこういう風に工夫しよう」といった話をしていましたが、実はその時点で本格導入はほぼ決定していたようなものでした。トライアルに参加した人数としては10人ほどで、実施期間も1~2週間と短期間でしたが、想定していた使用感とのギャップもほとんどなかったので、試用を開始してすぐに「これは良さそうだ」という感触を掴めました。

運用面は、どのようなことを意識して検討されたのですか。

柳澤様 従業員は(取材当時で)約140名ですが、「せきなび」をメインで使用しているのはそのうち約90名です。テレビ番組の制作という業種上、本社で勤務する人間と、外のテレビ局関係で働く人間、その界隈の別の場所で働く人間など、いろいろな働き方が入り混じっている状況で、テレワークも3割ほどの従業員が行っています。従業員によって普段活動している場所も違えば、本社に来て席を利用する頻度もそれぞれ違うので、そこに上手くマッチするような運用の仕方を検討していました。

「せきなび」 運用上の工夫について

入口に「せきなび」を表示するモニターを設置。席の「先取り」は禁止してトラブルを防止。

どのようなルールで「せきなび」を運用していますか。

柳澤様 まず基本的なルールとして、出社して席を利用する場合は、必ずオフィスに来てから「せきなび」を操作して自分が座りたい席を取る、という決まりを設けています。出社する前に外から操作をして「席を先取り」することがないようにするためのルールです。それから、外出、休み、退勤の時にはステータスを変更すること。打ち合わせで外出するのであれば、戻り時間を詳細のところにきちんと記入する。その代わり、お昼で少しだけ外に出るとか、ちょっとした休憩で一時的に席を外す場合は(ステータスは)変更しなくてもOKとしています。休みについては、土日祝の固定ではなくフレキシブルなスタッフが多いので、休暇中に電話する(される)ことがないよう、前日や当日の朝に「休み」に変えてもらっています。退勤時の変更だけはつい忘れてしまいがちなので声を掛けてはいますが、それ以外は概ね徹底されていますね。

運用面で工夫された点はありますか。

柳澤様 入口に「せきなび」を映すための専用の端末とモニターを設置しました。もちろん個々のパソコンやスマートフォンからも見られるのですが、オフィスに入ってすぐ、「今日は誰がどの辺りにいるのか」「どの席が空いているのか」という情報を、大きな画面でパッと掴めるようにしたいという狙いがあったからです。実際、出社するとまず「せきなび」の端末に向かって、座る席を決めたらその場で操作する、という流れができています。そのお陰もあってか、いざ座ろうとしたら席が被ってしまったり、「この席を取っていたのに」というようなトラブルは移転してから1度も起きていないと思います。

入口に設置された「せきなび」専用の端末とモニター
入口に設置された「せきなび」専用の端末とモニター

負担感を減らすために、ステータスは最小限のものに種類を絞って設定。

先程の運用ルールでもお話がありましたが、ステータスの種類は絞ったそうですね。

柳澤様 ステータスは出社(在席)、退社、休み、外出、あとは在宅の5~6種類で運用しています。機能的には10種類ぐらい設定できるのですが、数を絞ったので半分ぐらいですね。たくさんあってもいいのですが、「せきなび」の導入によって、今までは行っていなかった作業が増えることにはなるので、あまり多過ぎても使いこなせないのではと考えました。実際に毎日使う従業員側の気持ちとして、「面倒だ」「手間だ」という印象はできるだけ払拭して、簡単に使い続けられるようにしたいという思いから、ステータスは最小限のものに絞りました。

「せきなび」に表示するレイアウトで工夫されたことはありますか。

柳澤様 入口に設置した「せきなび」を映すモニターが長方形であるのに対して、オフィスの面積が正方形に近い形なので、長方形に合うようにレイアウトを調整してもらいました。空いているスペースには「せきなび」の操作説明が入っていて、それからフリーアドレス化で各デスクに1台だった電話がテーブルごとに数台という形になったので、その内線番号もレイアウトに表示されています。この辺りは(Humapの)担当の方が上手く工夫して作ってくれたのですが、便利でとても助かっています。

顔写真の表示には抵抗のあるスタッフもいたが、「新入社員のために必要」と考えて登録。

プロフィール欄はどのようにお使いですか。

柳澤様 顔写真を入れて表示することについては、なんとなく恥ずかしいといった抵抗感が社内でもあり、当初はあまり考えていませんでした。ただ、4月に新入社員が入ってくるにあたって、やはり顔写真があった方が助かるのではないかということで登録することにしました。名前しか載っていないと、電話を取り次いだり、誰がどこに座っているかを確認する時にわかりづらいので。写真を入れることに乗り気でない者もいましたが、そこは雪丸がどんどん声を掛けて一人ずつ撮影してくれました。実際、新入社員は顔写真があることで非常に助かっているようですし、既存のスタッフが新入社員を覚えるのにも役立つので、お互いにメリットがありますね。それから、プロフィールで携帯電話の番号が見られることも喜ばれています。「せきなび」を見ればすぐに番号がわかるので。

谷島様 写真はやはりあった方がいいですね。写真の撮り方にも個性が出ますし、意外な一面が見られることもあります。

雪丸様 最初は証明写真のようなカッチリした写真を全員入れておいて、いつでも自由に変えられることを伝えたんです。そうしたらほぼ全員、プライベートの自分の好きな写真に変更していました。 プロフィール欄の話で言うと、子育て中のママさん社員で、(時短の)業務時間を入れている人もいます。記入しておけば、誰でもいつでも確認することができるので。
それから、当社は苗字ではなく下の名前で呼び合っているスタッフが結構いるのですが、「せきなび」のアイコンの表示は苗字が基本なので、下の名前も表示されるように工夫したり、同じ苗字のスタッフが複数いる場合は、苗字の後ろに()をつけて名前の頭文字をいれたりと、アレンジして使ったりもしています。

「せきなび」 導入後の社内の反応・変化

定着までは積極的に声掛け。実際に使っていく中で「せきなび」の便利さを実感してもらえた。

導入してみて、社内の反応はいかがですか。

柳澤様 使い方や効果はイメージしていた通りですし、期待以上に有効活用できていると思います。色々な意見はありましたが、使っていくうちに慣れて、今はルーティーンとして定着しました。朝、出社したら最初にパソコンの電源を入れるのと同じ感覚で、座る席を決めて「せきなび」を操作するという一連の流れができています。 最初に説明会を開催した時は、「本当に必要なのか」といった疑問の声もありましたが、実際に運用を始めてみると好意的な意見の方が多いですね。モニターを見れば、誰が来ていて、席がどれぐらい埋まっているのかをパッと把握できる。打ち合わせをしたいと思っている相手が、今日オフィスにいるのかいないのか、どこに座っているのか確認できる。内線番号もわかる。さまざまな便利な点を実感してくれています。

雪丸様 導入から3ヶ月程経過したところですが、朝来ると「せきなび」で空いている席を確認して、自分で荷物を持って席に行く。実際に席まで行ってみると少し雰囲気が違うからということで、また「せきなび」を確認して別の空いている席に移動するなど、みんなそれぞれの使い方をしてくれています。退勤する時に「せきなび」の操作を忘れて帰ってしまう人もいるのですが、自分以外のスタッフの分も操作できるので、忘れて退勤してしまった人達の分を代わりに変更してあげて、『「せきなび」の表示を綺麗に整理していくのが面白い』と言ってくれる人もいました。

谷島様 電話に関しては、みんな色々な場面で便利さを実感していますね。僕自身も「せきなび」はブックマークに入れていて、いつでもすぐ開けるようにしています。日常的に「せきなび」を見ることが習慣になっていて、中には、会社に出社しない日でも「今日は誰がオフィスにいるのかな、と趣味で見ている」と話してくれた人もいました。

雪丸様 新入社員は特に、ほかの社員の顔と名前も一致しなくてよくわからない状態ですから、電話の部分で助かることが多いようです。電話を取り次ぐ時も、誰かの名前を大きな声で呼んだりするのは恥ずかしいけど、「せきなび」があれば、すぐに座っている場所を確認して内線で繋ぐことができるので、重宝していると思います。

移転後のオフィスツアーで「せきなび」について説明。その後も声を掛け続けて浸透させた。

「せきなび」の利用が定着するように、工夫されたことはありますか。

柳澤様 一つは、移転した後に、新しいオフィスの案内や使い方について説明する会を「オフィスツアー」と称して、毎日3回、1週間ぐらいかけて谷島が実施してくれました。その中に「せきなび」の細かい説明も盛り込まれていたので、『新しいオフィスでは「せきなび」を使うんだ』ということで、新しいルールとしてスムーズに受け入れやすかったのだと思います。それから、導入して最初の頃は、「せきなび」の運用を担当している5、6名のメンバーが積極的に動いてくれていました。出社した時や、ついそのまま帰ってしまいがちな退勤の時には、「せきなび」の操作を忘れないように声を掛け続けてくれました。

さまざまな工夫をされて、短期間で浸透させることができたのですね。

柳澤様 若手は比較的すぐに馴染んで、パソコンで「せきなび」を常に立ち上げておいて、電話を受けたらパッと画面を切り替えてどこにいるかを確認する、というようなことを自然にやっていましたが、反対に「できない」という人には、代わりにステータスを変更してあげることもあったようです。一度代わりにやってしまうと、誰かに操作してもらうことが習慣になってしまうのではという懸念もありますが、手を貸しながらでも使い続けていくことで、徐々に定着していきます。全体にしっかり普及させるためには、そういった地道な声掛けやサポートは不可欠だったと思います。

雪丸様 「せきなび」の活用の仕方をすぐに掴めたスタッフは、こちらから使い方を細かく指示しなくても上手に使ってくれていますね。例えば、テレビ番組のロケで数日間不在にする場合は「何日から何日までロケ」と詳細のところに書いてくれているんです。私自身も、在宅で仕事をしていて連絡を取りたいスタッフがいる時に、相手が会社にいるのかいないのか、「せきなび」で確認してから電話ができるので助かっています。

フリーアドレス×「せきなび」の運用がマッチして、社内のコミュニケーションも増加。

「せきなび」を導入して、どのような変化がありましたか。

柳澤様 移転とほぼ同時に運用を開始したのですが、全面的なフリーアドレス化との相乗効果もあって、「せきなび」があることによって社内のコミュニケーションが増えたことは実感しています。朝、出社した時に「せきなび」を映しているモニターの前で交わされる挨拶やちょっとした会話であるとか、普段話したことのない人間同士がコミュニケーションを取る機会も増えていて、社内の雰囲気としてはプラスに働いているなと感じます。

谷島様 僕は朝から出社していることが少ないので、来た時に誰がどこに座っているのかが「せきなび」でわかると、普段あまり喋らない人の横に座ってみるとか、全体を見た上で席を決めることがしやすくなりました。

雪丸様 名前がわからないスタッフにも気軽に声を掛けやすくなりましたね。メールでやり取りはしたことがあるけど、直接話したことはなくて顔と名前が一致しないような場合も、「せきなび」を見て、「この人が〇〇さんなんだ」とわかった上で声を掛けられますし、話しやすくなったと感じます。

「せきなび」を検討中の企業様へひと言

 

柳澤様 オフィスの全体でも一部でも、フリーアドレスを取り入れている会社さんであれば、絶対に導入することをお勧めします。フリーアドレスの運用や社内のコミュニケーションを活性化する上で、「せきなび」は非常に優秀なツールだと思っています。

お話しいただき、ありがとうございました!

株式会社東京ビデオセンター

従業員規模
140名(2024年4月現在)
事業内容
テレビ番組の企画・制作、番組制作スタッフ派遣
会社HP
https://www.tvc-net.com/