本記事を読んでいる方にはこのような悩みを抱えている人が多いのではないでしょうか。さまざまな課題を解決しなければならない人事部門ですが、これらの課題を解決する1つの手法として「ピープルアナリティクス」に注目が集まっています。
そこで今回は、データ分析を用いた採用・研修・経営戦略手法「ピープルアナリティクス」についてご紹介します。
ピープルアナリティクスとは、社内にあるあらゆる情報を分析し、採用・教育・経営戦略などを可視化する手法です。2007年ごろから、Google社において、データ分析による経営戦略を行うプロジェクトを開始。以降、飛躍的に生産性・技術向上がみられたことから注目されるようになりました。
日本国内では、2013年に出版された「職場の人間科学」をきっかけに注目されるようになりました。なお、企業において、ピープルアナリティクスを行う担当者を「ピープルアナリスト」と呼びます。
現在、多くの企業が重要視しているピープルアナリティクス。なぜ重要視されるのでしょうか。
以前、日本企業における経営戦略は、人の考えに基づいたものが主でした。人の考えに基づくと、考え方に偏りが見られ、非現実的な戦略となる可能性があります。非現実的な戦略は、従業員に理解しがたく、生産性が下がり、モチベーションダウンにつながります。ひいては退職者が増え、会社が回らない。そんな事態になりかねません。
そこで重要となるのが、ピープルアナリティクス。ピープルアナリティクスを用いて経営戦略を立てると、データを元にした戦略のため、現実味が増し、公平性が保てます。現実味がある戦略は、従業員の意識が定着しやすく、生産性向上につながるのです。
ピープルアナリティクスには、データ分析が欠かせません。では、どんなデータを分析したらよいのか、ピープルアナリティクスに用いる主なデータと活用する場面をご紹介します。
まずは人事データです。人事データには、主に6つのカテゴリーがあります。定期的に行うES調査などは「ASQ」のような調査パッケージを用いてデータを取得するとよいでしょう。
施策提言まで込みの
真に役立つES調査パッケージ
人事データは以下のようなケースで使用します。
次にデジタルデータです。デジタルデータとは、業務中のPC利用に関するデータを指し、主なデータは4つです。デジタルデータの取得には、操作ログアプリからのデータ収集をおすすめします。
デジタルデータは、以下のようなケースで使用します。
また、行動データも利用可能です。従業員が行動したことに関するデータを指し、主に2種のデータがあります。行動データは、携帯電話のGPS(衛星利用測位システム)や共用スケジュールから把握するとよいでしょう。
行動データは、以下のようなケースで使用します。
最後に、社内共通データです。社内共通データとは、共用部分に関するデータです。主なデータは4種類です。社内共通データは、共用スケジュールや定期的な実態調査を元に取得します。
社内共通データは以下のようなケースで使用します。
多くの企業で注目されているピープルアナリティクス。人事部門にピープルアナリストを配置すると、採用・研修において4つのメリットがあります。
人事部門にピープルアナリストを配置すると、採用・研修に関する公平性が保てます。明確な採用基準を設けて採用活動すれば、無駄な面接をせずに済み、採用活動費のコストダウンに効果的です。また、データを用いた人事評価制度は、公平性が保てて、上司の感覚に頼る活動に比べ従業員満足度が上がり、離職防止につながります。
ピープルアナリティクスについてご紹介しました。データを用いて経営戦略を行う手法をピープルアナリティクスと呼びます。データを用いた戦略により「透明性」「公平性」が保たれ「離職防止」「生産性向上」に効果的です。用いるデータは、社内にある全ての情報を指し、複数のデータを使用して分析します。
人事部門へピープルアナリストを配置することで、データ分析を用いた「採用基準」「研修内容」を設定でき、従業員満足度の向上に効果的です。
ピープルアナリティクスを導入し、採用・研修・経営戦略に生かしましょう。
株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G
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