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この記事を読む方の中には
「LGBTQ+とは何?多様性にどう対応すればよい?」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。
そこで今回は、LGBTQ+の解説とジェンダーハラスメント対策についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
LGBTQ+とは、性的少数者(マイノリティ)を表す総称の一つです。性的マイノリティを指す5つの言葉の頭文字に加え、多様な性のあり方を包括する意味から「プラス」が付けられています。
性的マイノリティは多岐に及ぶため、他にもLGBTQQIAAPPO2S・LGBTQIAなど、多様な表現があります。
電通が実施した「LGBTQ+調査2020」によると、日本のLGBTQ+の方の割合は8.9%でした。学校の30人クラスに例えると、2〜3人はLGBTQ+だという結果です。また、「LGBT」という言葉の認知度は8割を超えています。想像より身近な存在と言えるでしょう。
世界に目を向けると、2011年6月に国連人権理事会が性的指向と性同一性に関するものとしては初の国連決議となる決議を採択し、個人の性的指向や性同一性を理由とする暴力や差別に対する「由々しき懸念」を表明し、2023年G7広島サミットの首脳声明でもLGBTQが暴力や差別を受けることのない社会の実現をうたっている等、世界的にも差別撤廃に向けた注目が高まっています。
日本でも「LGBT法案」が2023年6月に採択されるなど法整備が始まっています。
クラスに2~3人はLGBTQ+という結果は体感より多いのではないでしょうか。
前述の調査でもLGBTQ+を知ってはいるものの自分事化できていない「知識ある他人事層」が一番多いと出ています。知識はあっても「自分の周りにもLGBTQ+の人がいるかもしれない」という目線での配慮や課題意識は持てていないというのが日本におけるLGBTQ+の課題のひとつでしょう。
法律的にもG7の中で唯一日本だけは同性カップルの法的権利を認めていないなど、日本のLGBTQ+対策は先進国に比べて遅れています。(2023年6月現在)
体感よりLGBTQ+の人が多いというのも、それだけLGBTQ+を公表してない人が多い、公表しづらいということの現れとも言えます。
また、宗教や国によってはLGBTQ+は罪、異端として扱われることもあります。
LGBTQ+を認めていない宗教を信じる「信仰の自由」とLGBTQ+の人の「個人の権利」との問題は、他国でも論争が続いている状況です。
LGBTQ+に限らず、多様性が高い企業は、組織も成長すると言われています。そこで、多様性に対応する組織のメリットをご紹介します。
多様性を受け入れる企業は、従業員の個性や事情を尊重する傾向にあるため、LGBTQ+に限らず様々な人にとって働きやすい職場となるでしょう。また多様なバックボーンを持つ人々と共に働くことで、お互いに尊重や配慮ができるようになり、ハラスメントも起きづらくなる等のメリットも考えられます。多様性を受け入れ、ハラスメント防止策をとることで、マイノリティの方だけでなく、従業員全員にとって働きやすい環境となります。
多様性を受け入れられる環境は、言い換えればさまざまな意見を受け入れられるということです。今まで見えなかった新たな視点でものを見ることで、新たな発見が生まれるでしょう。また、幅広い顧客ニーズをつかみやすくなり、スピード感が求められる競争社会に選ばれる組織となるでしょう。
SDGsとは、「誰一人取り残さない」ことを誓って2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標」で、2030年までに達成すべき17項目が定められています。17項目には、具体的に性的マイノリティについて触れた目標はありませんが、「ジェンダー平等を実現しよう」という項目の一部としてSDGsへの対応にもなります。
LGBTQ+への認知度が8割を超えても、ハラスメントが減少傾向になっているわけではありません。そこで、LGBTQ+に関するハラスメントが起きる原因を知り、組織内の風潮などを見直しましょう。
LGBTQ+という言葉を知っていても、受け入れているかは別です。マイノリティを排除する風潮が組織にあると、何気なく発した言葉がハラスメントとなったり、「アライ(※)」の人もLGBTQ+への理解を表に出しづらくなる可能性があります。
※「アライ」とは…英語の「同盟、支援」を意味する「ally」を語源とする言葉です。性的マイノリティの人達を理解し支援する人達のこと、またはその考え方を指します。
昔の日本企業では、「女性は受付・お茶くみ」など、性別による役割がありました。一部の従業員は、この固定観念に固執し、多様性を受け入れられない人もいるようです。多様な性のあり方を受け入れられず、固定観念を相手に押し付けることにより、ハラスメントとなります。
差別的な考えが当たり前になっていたり、人権意識の低い企業では、ハラスメント行為があったとしても、組織全体で黙認する風潮になります。LGBTQ+の当事者もハラスメントを恐れてカミングアウトできず、潜在的にハラスメントが蔓延する可能性があります。
LGBTQ+に関するハラスメント対策をご紹介します。いち早く多様性を高めてすべての従業員が働きやすい環境作りをしましょう。
LGBTQ+を知識としては知っていても、実際に当事者を目の前にすると、どう対応してよいのか迷う人も多いのではないでしょうか。そこで、組織全体でLGBTQ+に関する正しい理解を広めましょう。ハラスメントの過去事例・接し方など、具体例を設けるのが浸透しやすい方法です。
ジェンダーハラスメント対応に対応する旨を組織ポリシー・ガイドラインに策定すると、従業員の意識改革につながります。ガイドラインの内容は、相談窓口・加害者の処分基準など、具体的な内容を盛り込むのが重要です。従業員の目に届く場所に開示しておくことで、定期的な意識付けにつながるでしょう。
社内研修は、気付かぬうちにハラスメント発言をしているケースに効果的です。ハラスメントを発生させない意識付けとともに、具体的な対応を学べるでしょう。
マイノリティを理解していると思っていても、潜在的な偏見や凝り固まった考えに気付かず、無意識にハラスメント行為をしている可能性があります。ジェンダーハラスメント防止には、「自分の偏見」に気付くことが重要です。
アスマークの「CHeck」は、当事者意識を持たせるハラスメント防止サービスです。主な特徴は2点です。
「CHeck」のリサーチは、12項目26問からなる基本設問で、ハラスメント・コンプライアンスを網羅する内容です。始めにリサーチを実施することで、社内のハラスメントに対する理解状況やリスクが把握できます。現状に合わせて研修・施策を行えば、早く成果が出るでしょう。
「CHeck」では、LGBTQ+当事者である講師による「LGBTQ+研修」を実施しています。当事者だからこそ分かる実体験を踏まえた講義、カミングアウトを受けたときの対応など、研修後からすぐに実践できるカリキュラムになっています。研修で正しい知識を得ることで、従業員全員が働きやすい環境作りに貢献できます。
ハラスメント予防・
コンプライアンス対策なら
LGBTQ+とは、性的マイノリティの総称を表す言葉の一つです。多様性の高い企業は働きやすく、従業員の定着率が高い傾向にあります。従業員全員が働きやすい環境作りに、ハラスメント対策パッケージを活用してみてはいかがでしょうか。
株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G
SOGIハラとは?読み方や職場での事例を解説
SOGIは、異性愛などのマジョリティの人も含め、全ての人が持っている性に対する考え方そのものを示します。
SOGIハラの「SOGI」とは、Sexual Orientation(性的指向)・Gender Identity(性自認)の頭文字を取った言葉。