アジリティはビジネス領域でも重要?言葉の意味と高め方を解説

この記事を読む方の中には

「ビジネスの場でアジリティと聞くが、何をすればよい?」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。

そこで今回は、アジリティの意味と高め方についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

アジリティとは

アジリティとは、英語の「agility」を由来とした言葉で、日本語では機敏・活発・軽快という意味です。スポーツの分野においてよく使用されていた言葉ですが、近年ではビジネスの場で使用されています。

ビジネスでいうアジリティは、組織が状況の変化に早く応じる様子を表した言葉です。近年は組織を取り巻く環境の変化が早く、組織の活動にもスピード感が求められています。変化に対して機敏に対応する組織は、アジリティが高い組織と言えます。

これからの時代は、アジリティの高い組織が発展につながると言われています。

アジリティとフレキシビリティの違い

フレキシビリティとは、柔軟性や融通性を表します。顧客のニーズに素早く対応するためには、柔軟性や融通性が重要です。

アジリティは、顧客ニーズの変化に対して軽快に対応することであることから、フレキシビリティを包括した概念と言えるでしょう。

組織のアジリティを高めるメリットとデメリット

組織のアジリティを高めると、イノベーションが生まれやすくなります。また従業員満足度の向上にも効果的です。その一方、スピード感を意識するあまり、長期的な戦略に目を向けにくくなる恐れがあります。

アジリティを高めるメリットとデメリットについてご紹介します。

 

メリット

アジリティを高めるメリットは、主に3点です。詳しく見ていきましょう。

イノベーションが生まれやすくなる

アジリティを高めると、組織のスピード感がアップし、柔軟な対応ができるようになります。判断が早くなれば、状況の変化にも素早い対応が可能になる上、効果検証をスピーディーに行うことができるため、新しいアイデアが生まれやすくなる点がメリットです。

さらに、トラブルが発生したときにも、アジリティが効果を発揮します。素早く柔軟性のある対応により、新しく効率的な解決策を見出すかもしれません。

従業員の満足度が高まる

アジリティの高い従業員は、新しい課題や変化に対応できるため、課題や変化をポジティブに捉えられるようになるでしょう。ピンチをチャンスに変える思考力が身につくようになります。仕事に対して常にポジティブに、新しい発見ができるようになれば、仕事が楽しくなり、従業員の満足度向上に繋げることができるでしょう。

リスクを早期に発見して対策できる

迅速に仕事を進める経験を数多く踏むと、組織全体のノウハウが蓄積されます。急速な変化の中でも、新しい作業のリスクに気付けるようになるでしょう。今まで蓄積したノウハウやスピード感のある対応により、リスクの要因を、早期に発見し、迅速に対応することでリスクを回避できる点がメリットです。

デメリット

アジリティを高めるとイノベーションが生まれ、リスク対策にも効果的な反面、デメリットもあります。

長期的な戦略が疎かになる可能性がある

アジリティを高めると、市場や組織の変化に柔軟に迅速に対応できるようになる点がメリットです。反面、組織からの要求に応えようと短期的な成功ばかりに目が向く可能性があります。

仕事は、短期的なものばかりではありません。長期的な戦略に取り組むこともあるでしょう。長期戦略の仕事は、コツコツ積み上げるものがなく目に見えた成功がすぐには見えにくいため、アジリティを発揮できないと感じ、おろそかになる恐れがあります。

誤解が生じる可能性がある

アジリティの高い従業員は、迅速かつ柔軟に仕事を進め、プロジェクトを成功へ導くでしょう。しかし行動力があるため、十分にコミュニケーションをとらずに仕事を進めてしまうため間違いに気付けないまま進行してしまう可能性があります。

 

スピード感は重要な要素です。しかし、アジリティの高い組織においてもコミュニケーションがなければ重大なミスを犯す恐れがあることを意識することが大切です。

アジリティを高めるために組織ができること

アジリティを高めるために組織ができることは、主に3点です。特に、組織と従業員の特性を理解することができれば、必要なスキルを補いあうことができるため、よりアジリティの高い組織を作ることができます。

従業員を継続的に教育する

アジリティの高い従業員は、過去の経験から養ったスキルや知識を生かして仕事に取り組みます。アジリティの高い従業員を育成するためには、継続的な教育が必要です。教育を続けることで、従業員のアジリティは急速に向上します。

加えて、従業員が意思決定しやすいよう、経営理念や行動規範など、考え方の指針を浸透させましょう。アジリティが高まっても、判断基準がなければ個々にバラバラの意思決定を行ってしまうため良くない結果を招く恐れがあります。従業員が組織の方針に沿った意思決定ができるよう、継続的に考え方の指針を浸透させる教育をすることが大切です。

従業員への権限委譲を進める

アジリティの高い組織になるためには、従業員個人がアジリティを高める必要があります。仕事を進める中で、問題があった場合や新しいアイデアが生まれるときに、毎回上司へ確認していては仕事がスムーズに進まず、アジリティは発揮できないでしょう。

従業員へ一定の権限を委譲することで、仕事にスピード感が生まれ、アジリティが向上します。なかには、権限委譲したことで失敗につながる可能性もあるでしょう。失敗を次へつなげる環境作りも同時に作るのが理想です。

 

従業員の特性を把握すれば、お互いにスキルを補いあえ、より良い人材配置なども可能になるでしょう。部署や組織の特性を理解し合うことができれば、より強い組織になることが期待できます。

組織の特性に合わない改革は難しい

組織全体のアジリティを高めるためには、個々の従業員が主体的に考え、行動することが求められます。上司の意見を毎回聞かなければならない組織では、自ら考えずとも仕事が進むため、従業員の主体性が失われかねません。

組織・上司・従業員それぞれの特性を知れば、権限を付与する範囲や仕事の進め方などがイメージできるため、個々のアジリティが飛躍的に向上します。

組織・上司・従業員の特性を理解するためには、従業員の本音がきけるアンケートが効果的です。従業員アンケートは、アジリティ向上へのポイントと言えるでしょう。

タイプ診断で組織・従業員の本質がわかる【ASQ】

アスマークの従業員アンケートサービス「ASQ」は、組織・上司・従業員の特性理解に効果的です。アンケート結果から、独自の分析ロジックにより、組織・上司・従業員を4つのタイプに分類します。

今まで見えなかった組織や従業員の本質を知ることで、アジリティの向上に貢献可能です。
分析レポートには、タイプ診断結果のほかに、改善優先度や施策提言を記載しています。アンケートを通じて、組織の課題や従業員の本質がわかるサービスです。

 

現代社会の組織運営において、アジリティは重視されています。組織や従業員の本質を知り、経営理念に基づいた判断ができるよう、従業員を導くのが重要です。従業員アンケートを活用した組織運営で、アジリティを高めましょう。

執筆者

Humap編集局

株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G

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