「なんでもハラスメント」とは?管理職を萎縮させないために組織ができること

この記事を読む方の中には

「どんな行為に対しても、すぐハラスメントと訴える従業員がいる。どのように対応したらよい?」とお悩みの上司・先輩社員の方もいるのではないでしょうか。

 

そこで今回は、「なんでもハラスメント」への対策についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

 

「なんでもハラスメント」とは?

「なんでもハラスメント」とは、上司や同僚の言動に対して不快感を覚えたときに、過剰に反応して「ハラスメント行為だ」と主張することです。「ハラスメント・ハラスメント」とも言われています。たとえば、上司から適切な指示を受けているにもかかわらず「これはパワハラなので訴えます」とハラスメントの概念を盾にして指摘を受け入れない場合などがこれにあたります。

 

「なんでもハラスメント」を非難しすぎると、本当にハラスメントで悩む人が声をあげづらくなる恐れがあります。一方で、「なんでもハラスメント」を放置すると、組織内で適切な指導や意見交換ができなくなるかもしれません。ハラスメントに対する誤った認識が定着する原因となりえます。「なんでもハラスメント」は、慎重に対応することが重要です。

 

「なんでもハラスメント」の発生原因

「なんでもハラスメント」の発生原因は、ハラスメントに対する意識の高まりと判断の難しさにあります。

ハラスメントへの意識が高まってきた

パワハラ防止法が施行されて約3年が経過しました。パワハラ・セクハラ・モラハラなどあらゆるハラスメントが定義づけされ、各企業や組織でもハラスメント行為は許されないという意識が高まっています。ハラスメントを許さない姿勢の強まりに対し、過剰に反応した結果、「なんでもハラスメント」が生まれたのです。

ハラスメントの判断が難しいことがある

ハラスメントの判断基準のひとつに、被害者が不快に感じることがあります。相手の行為を不快に感じるか否かには個人差があり、判断が難しいことがあります。ただし、これはあくまで判断基準の一つであって、業務上必要な範囲の言動であるか等の基準も併せて判断しないといけません。
正しい知識を持っていないと判断基準が分かりにくく、不快に思えばハラスメントであると勘違いしてしまうことも、「なんでもハラスメント」が発生する原因です。

 

 

「なんでもハラスメント」への5つの対策

「なんでもハラスメント」への対策は主に5つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

ハラスメントの判断基準を明確にする

ハラスメントの基準が不明確な場合、自分が不快に感じたことはすべてハラスメントと捉えられるかもしれません。ハラスメントの判断基準を明確に設定しておけば、「なんでもハラスメント」の対策となります。判断基準は、厚生労働省などが発出しているハラスメントの定義に加えて、組織の現状に即した内容を盛り込むのが理想的です。設定した基準は、規約やガイドラインとして明文化しておきましょう。

ハラスメント研修を実施する

作成したハラスメントの基準を文書化するだけでは、従業員の理解は進みません。定期的な研修を行い、従業員への周知を行うことが必要です。研修では、裁判例や実際に同業種で起こった事例を盛り込むと、自分ごととして捉えやすくなります。ハラスメント研修は、弁護士や社労士などの外部専門家へ依頼すると、従業員の意識も高まるでしょう。

 

従業員のメンタルヘルスをケアする

指摘内容が適切だとしても、従業員のメンタル状態が悪いときは、不快に捉えられてしまう可能性があります。そこで、日ごろから従業員のメンタルをケアしておくのが重要です。メンタルケアのために組織ができることは、以下のような施策があります。

  • 産業医との定期面談
  • アンケート調査による客観的な振り返り
  • ストレス診断の実施
  • 就業環境や業務量、休暇制度の見直し

 

アンケート調査やストレス診断は、自分を客観的に理解できる機会です。ストレス傾向を理解すれば、なんでもハラスメントだと捉えることも少なくなるでしょう。就業環境や休暇制度の整備も大切です。職場が安定することで、メンタルヘルスケアになります。

良好な人間関係を築く

同じ指摘を受けても、良好な人間関係が築けている相手の指摘であれば「自分のことを思って指摘してくれている」と捉えるでしょう。一方、人間関係が築けていなければ「嫌がらせで言っている」と受け取られかねません。

 

そこで、日頃から良好な人間関係を築いておくのが大切です。良好な人間関係を築くためには、アンケート調査などにより自分の長所や短所を理解しておくと、自制心や共感力が高まります。さらに同僚とは、責任の明確化や雑談など、小さなコミュニケーションを積み重ねると良好な人間関係が築けるでしょう。

相談窓口を設ける

ハラスメント相談窓口は、ハラスメントの訴えを聴き、内容に応じた対応をとるための場所です。前述のハラスメントの判断基準が明確になっていれば、それを元に、ハラスメントに当たるのか、「なんでもハラスメント」なのかの判断を行うことができます。

 

「なんでもハラスメント」と判断されたとしても当事者が不快に感じたのは事実ですから、本人が納得できるよう、なぜハラスメントには当たらないのかをしっかりと説明する必要があります。そうでないと、組織に対し不信感を持たれたり、「なんでもハラスメント」を繰り返される恐れがあります。また、一人で対応すると、対応者の独断でハラスメントを握り潰しているのではないかと疑われる可能性があるので、必ず複数人で判断および対応をしましょう。

役職問わず当事者意識を高めることが重要

「なんでもハラスメント」は、基準の不明確さとコミュニケーション不足により発生します。コミュニケーションをとらずに相手の気持ちや思考を理解するのは難しいでしょう。自分が適切な指摘だと思っていても、相手がそう感じるとは限りません。

 

実際に、同じ行為を行っていても行為者と被害者の信頼関係によって、ハラスメントか否かの判断が分かれた裁判例もあります。

管理職は、同じ指導方法でも相手との関係性によってはハラスメントといわれかねないという認識を、指摘を受ける側も、上司との関係性がよくないから適切な指導をハラスメントととらえてしまっている可能性もあるという意識を持ちましょう。役職問わず全員が当事者意識を持ちながら接することで、「なんでもハラスメント」の対策ができるでしょう。

 

当事者意識を促すアンケートと研修で「なんでもハラスメント」対策ができる「CHeck」

アスマークの「CHeck」は、当事者意識を持たせるコンプライアンス・ハラスメント対策サービスです。「なんでもハラスメント」の対策として活用できる特徴が3点あります。

周知啓発と自己理解につながるアンケート調査

「なんでもハラスメント」の対策には、従業員全員がハラスメントの判断基準を知ることが大切です。「CHeck」のアンケートは、受けるだけで代表的なハラスメントの定義を学べる設問設計をしています。また設問はカスタマイズが可能なので、組織で設けた基準を盛り込んだ設計にすることも可能です。

当事者意識を高めるアセスメント研修

「CHeck」には、自分の強みや弱みが可視化できるアセスメントテストを受け、その結果をもとに行う研修メニューがあります。性格的に自身が起こしやすいハラスメントの傾向を判定し、リスクごとの対策を紹介する研修カリキュラムのため、当事者意識が高まります。

専門知識をもった講師陣による研修

アセスメント研修のほかにも、現役弁護士による裁判例を踏まえた集合研修や、多様化の時代に備え、当事者講師によるLGBTQ+研修プログラムなど、組織の課題にあわせた研修が可能です。

 

「なんでもハラスメント」は、判断基準を設定し、コミュニケーションを蜜にすることで対策がとれます。ハラスメント判断基準の啓発や自己理解のためにアンケートや研修を活用し、「なんでもハラスメント」をなくしましょう。

 

執筆者

Humap編集局

株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G

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ハラスメントに対して企業が取り組むべきこと~元外資系人事マネージャーが語る

ハラスメント(Harassment)とは「相手の意に反する言動によって不安・不快な感情を抱かせること」です。
ハラスメントは細かく分類すると40種類程度はあり、さらに新たなものが次々と増えているようですが、特に以下の3つについては定義も含めて掌握しておきましょう。

ハラスメント発生時の対応方法

多くの企業では、ハラスメント被害者あるいはハラスメントと疑われる行為を目撃・関係する第三者からの相談を受け付ける「相談窓口」を設けているでしょう。
企業にとって最善なことは、パワハラやセクハラといったハラスメントを発生させず未然に防ぐことでしょう。

 

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