フリーアドレス化によるメリット・デメリット

リーアドレスとは

従業員がそれぞれ席を持たず、オフィス内で自由に座席を選択して働く勤務スタイルを「フリーアドレス」と言います。テレワーク環境が普及した現代は、オフィスの空席が目立つようになりました。そこで、フリーアドレス化する企業が増えています。

近年は、ソファやバランスボールを座席としたり、芝生に寝ころがったりなど、工夫を凝らしたインテリアにする企業も多いようです。

リーアドレスの変遷

世界初のフリーアドレスは、1987年3月に日本の清水建設 技術研究所で導入されました。最初は、紙媒体がメインの企業が多く、成功と言える事例は少なかったものの、1990年代にコンサルティング会社が導入したオフィスが「第8回日経ニューオフィス賞・推進賞」を受賞し、一躍注目されるようになりました。以降、モバイル端末の普及に伴うペーパーレス化の実現・通信環境の整備などにより、フリーアドレスにする企業が増加しています。

導入当初は、普段オフィスにいない営業職を中心に「オフィスの有効活用」を目的とした企業が中心でした。現在は「働き方改革の推進」「コミュニケーションの活発化」などを目的とする企業が増えています。

リーアドレスに向いている業種・部門と向いていない業種・部門

フリーアドレスは、企業の特性により向き不向きがあります。業務の特性を理解し、導入を検討しなければ、失敗に終わる可能性が高いです。そこで、フリーアドレスの向き不向きについてご紹介します。

フリーアドレスに向いている業種・部門

フリーアドレスに向いている業務は、以下のようなものです。

  • 在席率が低い
  • 部署をまたぐ業務が多い
  • 従業員間コミュニケーション方法を一新したい
  • 新たな価値を求める
  • 固定電話がない
  • ペーパーレス化が進んでいる

デジタルデータを取り扱う情報・通信業、新たな価値を提供するクリエイティブ職、外回りの多い営業職などに向いています。

フリーアドレスに向いていない業種・部門

一方、フリーアドレスに向いていない業務は以下です。

  • 業務に使う道具が多い
  • 物理的な作業が多い
  • 専門かつセキュリティ対策が必要な情報を取り扱う部門
  • デスクトップPCを使用しなければ作業できない

専門的かつセキュリティ対策が必要な情報を取り扱う経理・総務などの管理部門、持ち運びできないPCが必要なデザイナー職などはあまり向いていません。

ですが、今回フリーアドレスにあまり向いていないとあげた業種・部門についても、業務フローを変更したり、強固なセキュリティ対策を導入したりすることで、フリーアドレスを成功させたケースもあります。

リーアドレスのメリット・デメリット

フリーアドレスは、その特徴を理解し、目的を持って行うとより効果を発揮します。そこで、フリーアドレスの良い面・悪い面をご紹介します。

メリット

フリーアドレスのメリットは主に6つです。

  • オフィススペースの省スペース化
  • コミュニケーションの活発化
  • 業務効率化
  • 環境美化
  • 従業員の積極性向上
  • 備品コスト削減

フリーアドレス化すると、話したことのない従業員と隣同士になるため、積極的なコミュニケーションが必要です。そこで自然に積極性が向上する効果があります。また、デスク配置を頻繁に変える必要や、新入社員用の新しいデスクは不要なため、中長期的に見てコスト削減につながります。

デメリット

一方、デメリットは導入後に「課題」となる面も兼ねているため、ルール作りや計画的に実行することで、成功するケースがあります。

  • 集中する環境が作りにくい
  • 進捗管理などマネジメントがしづらい
  • 部署の意識が薄くなる
  • 初期導入コストがかかる
  • 荷物置き場がない

中でも「進捗管理などのマネジメントがしづらい」は、管理職にとって重要な課題です。デメリットとなる課題を解決するため、開始前にマネジメント研修なども加えると、スムーズにフリーアドレスへ移行できるでしょう。

リーアドレスを導入までの流れと導入後の注意点

フリーアドレスを成功に導くには、導入前の準備と注意が必要です。そこで導入の流れと注意点を解説します。

導入までの流れ

フリーアドレス導入までに必要な作業は「計画」「ルール策定」です。導入時に細かに計画することで、より成功へ近づきます。具体的な流れは以下の通りです。

    1. 1.1.導入可否を判断
    1. 2.2.座席数とレイアウトを作成
    1. 3.3.デスク、私物管理用ロッカー、PC、通信機器など必要なものを手配
    1. 4.4.運用ルールの策定

特に「運用ルールの策定」は「前日と違う場所で業務する」「帰宅時はデスクに何も残さない」などです。今後フリーアドレスを長く続けるために重要なので、導入後の注意点と合わせて特に注意しましょう。

導入後の注意点

「フリーアドレスを開始したものの長く続かない。」という場合、運用ルールを策定する際に、以下の注意点を見直すことで解消するかもしれません。

  • 勤怠管理:デスク全体を見渡せば在席確認ができたものの、できなくなる
  • 定時連絡やミーティング:朝礼など、定時連絡の機会がなくなる
  • 郵便物の受け取り方法の変更:郵便物をデスクに置いていた場合、座席を探す必要がある
  • 会社や部署への電話取次ができない:固定電話を使う場合、取次に迷う

それぞれの注意点は「誰が出社していて、どこにいるか分からない」という特徴から起きる問題です。そこで「せきなび」などの座席管理ツールを活用して座席の場所を把握することで解消できます。

また、電話は、固定を廃止し、個人に携帯電話を貸与すれば、個人名で電話番号を探せるので、座席の場所で迷うことはありません。業務の特性に合わせて活用しましょう。

リーアドレスを成功させるために

フリーアドレスについてと導入方法についてご紹介しました。フリーアドレスは日本発祥のシステムで、働き方改革と新たな価値創造に効果的です。しかし、専門的な情報や強固なセキュリティ対策が必要な業務には不向きです。

自社の業務内容や特性に合わせてフリーアドレスを検討し、従業員が働きやすいフリーアドレス化を実現しましょう。

 

執筆者

Humap編集局

株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G

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