INDEX
この記事をご覧の方の中には、「退職代行の利用増加」や「若手の離職」に対して、危機感をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
近年、20代〜30代を中心に「退職代行サービス」の利用が増えています。
企業にとっては、従業員満足度(ES: Employee Satisfaction)の低下や離職率の上昇が経営リスクとして顕在化しており、早期の対策が求められています。
この記事では、退職代行が増加する背景や、ES調査を通じて従業員の本音を可視化し、定着率低下の要因を把握したうえで改善につなげるためのポイントを解説します。
まずは退職代行サービスの仕組みと、若手層から支持を集める理由を整理しておきましょう。
退職代行サービスとは、従業員に代わって退職の意思を会社に伝えるサービスです。主に以下の形態があります。
では、なぜ退職代行サービスは若手層から支持されているのでしょうか。背景には、以下のような事情があります。
特に新卒や若手社員はキャリア経験が浅く、交渉スキルや心理的な耐性が十分ではないことも少なくありません。そのため、退職手続きに第三者の力を借りる選択肢が広がっていると考えられます。
若手社員の離職背景を理解するには、ES調査を通じて「期待」と「不満(現実)」のギャップに注目する必要があります。どのようなギャップが考えられるのか、具体的な例を挙げていきます。
ES調査の回答などから、次のようなサインが多くみられる場合は、注意が必要です。
■チェックリスト(若手の不満サイン)
ES調査を単なる満足度調査で終わらせず、離職防止に結びつけるには、段階的な活用プロセスが有効です。
「若手の早期離職率の低下」や「新卒3年以内の満足度向上」など具体的な目的を据え、その達成に関わる要素(勤務時間・成長機会・上司との関係性など)を仮説として設定します。
離職要因を踏まえた設問を設定し、匿名性を担保した形式で調査を実施します。入社前とのギャップ、キャリアパス、評価制度、柔軟な働き方などを確認する設問が効果的です。
部署別・年次別にクロス集計を行い、若手層の特徴的な傾向を把握します。また、自由記述から定性的な「本音」を抽出することも重要です。
ステップ1〜3の結果に沿って、具体的な改善施策を検討します。
例:フィードバック制度の改善、キャリアパスの可視化、業務量の適正化、育成プログラムの導入など
各施策の責任者と、期限を定めて実行することがポイントです。
パルスサーベイを活用した日々のスコアを可視化したり、従業員調査を半年に1回など定期的に実施し、離職率やESスコアの改善度を測定します。結果を社員にフィードバックすることで、社員との信頼関係も強化されます。
離職する若手社員には、「退職代行を利用する」という選択を取る前段階として、必ず何らかのサインが現れるものです。人事担当者は、その兆候を見逃さないような仕組みを整える必要があります。
従業員満足度調査の回答から、退職リスクの兆候を読み取ることができます。
部署別や年次別に分析することで、リスクの高いグループを把握し、早期に対策を打つことも可能となります。
また、定期的に調査を行い、目標に対する部署ごとの改善状況や変化を経年比較することも有効です。
早期のサインに対応し、具体的な改善策を講じることで、退職代行の利用を未然に防ぎ、若手社員の定着率を高めることが期待できます。
ここまで、退職代行利用急増の背景、若手視点でのES(従業員満足度)のギャップ、調査を活用した改善プロセス、そして実践施策を整理しました。重要なのは、「待ち」の姿勢ではなく積極的に従業員の声を吸い上げ、見える化し、改善につなげるサイクルを確立することです。
アスマークの「ASQ(アスク)」は、従業員満足度を測るだけでなく、組織の課題点をあぶり出し、施策提言までが付いた調査サービスです。
ASQを活用することで、若手社員の不満や離職リスクを早期に可視化し、退職代行に至る前に改善アクションを打つことが可能となります。
結果として、ESスコアの向上や離職率の低下、若手社員のモチベーション維持につなげることが期待されます。
またアスマークでは、さらに「若手の離職防止」に特化した調査を実施できる、課題別調査パッケージ「ES調査ライト」も提供しています。
満足度が下がった若手社員が退職代行の利用に至る前に、従業員の声を可視化し、離職防止に役立てていきましょう。
施策提言まで込みの
真に役立つES調査パッケージ
株式会社アスマーク 営業部 Humap事業G