チームビルディングとは|強い組織へのポイントと研修例を紹介

この記事を読む方の中には
「強い組織を作りたいが、どうしたらよい?」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。

そこで今回は、チームビルディングについてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

チームビルディングとは

チームビルディングとは、個々のスキルを最大限に発揮し、目標を達成できる組織を作る取り組みのことです。新入社員から経営者まで組織に属する全員を対象に実施します。チームビルディングには、次の要素が必要です。

  • 組織目標とゴールの設定
  • メンバーが持つスキルの理解
  • コミュニケーションの活性化
  • スキルや経験の共有

目標を達成する組織作りを行うため、目標とゴールを定める必要があります。個々の能力を発揮するためには、現状の把握が大切です。コミュニケーションを活性化し、スキルを共有し合えば、より早く目標達成へつながります。

チームとグループの違い

チームと似た言葉にグループがあります。チームとは、設定した目的を達成するために活動する集団です。グループは、目的を持たない単純な意味での集団を指します。両者は、目的の有無によって使い分けましょう。

チームビルディングとチームワークの違い

チームビルディングと混同しがちな言葉にチームワークがあります。チームワークは、目標を達成するための共同作業や意識です。両者は、目標がある点が同じです。しかし、組織へ付加価値をもたらすか否かに違いがあります。 チームワークは、弱点を補って目標を達成する取り組みです。一方、チームビルディングは個々の長所を生かして付加価値をもたらす点に主眼をおきます。

チームビルディングが注目される背景

チームビルディングが注目されるようになったのは、次の背景からです。

  • 仕事観や働き方の多様化
  • 激しい市場の変化
  • 労働人口の減少

仕事観の変化やテレワークの推進など働き方が多様化しています。双方の顔が見えない中、仕事観も変化しているため従来のトップダウン型経営は通用しません。市場が激しく変化し、労働力の確保が難しい時代です。既存メンバーのスキルを最大限に発揮し、他社との差別化をはかるためにチームの結束力が必要です。 性年代別の価値観について調査した資料を配布しています。

 

チームビルディングの目的とメリット

チームビルディングを効果的に実施するためには、目的の設定が重要です。主な目的4点をご紹介します。

経営ビジョンの浸透

目標達成のためには、メンバーの認識をそろえてマインドセットの形成につなげる必要があります。メンバーの認識をそろえるために、経営ビジョンの浸透が必要です。ビジョンが浸透すれば、組織に一体感が生まれるため、協力体制が作れます。

メンバーの関係を強化

メンバーの関係が強化できると、多様な人材が共通認識を持って仕事を進められるようになります。さらに、心理的安全性が確保できるため、生産性向上や離職率低下なども見込まれるでしょう。 メンバーの関係を強化して離職率低下を目指す取り組み例は、次の資料でも紹介しています。

 

主体性の育成

チームビルディングによって業務に必要な情報が共有されれば、目標へ向かって主体的に行動しやすくなります。さらに、コミュニケーションの活性化により、心理的安全性が確保され、活発な意見交換が期待できます。

リーダーシップの育成

チームビルディングによって、リーダー的な役割を求められることもあるでしょう。仕事を通じてチームマネジメントを学べば、周囲への働きかけや新人の指導など、リーダーシップの育成につながります。リーダーシップを育成すれば、キャリアビジョンが見えるため、離職率低下にも効果的です。

チームビルディングのプロセス

チームビルディングの代表的な手法は、心理学者のブルース・W・タックマンが1965年に提唱した「タックマンモデル」です。タックマンモデルは、組織のあり方を次の5段階に分けて進めます。

  • 形成期:結成直後でお互いをあまり知らない段階
  • 混乱期:価値観の違いを感じ、対立や意見の衝突が生まれる段階
  • 統一期:相互理解が進み、チームが一つになる段階
  • 機能期:チームの結束力が高まり、組織の生産性が最も高くなる段階
  • 散会期:目標の達成やプロジェクトが終了し、チームが役割を終える段階

良好な関係を築くためには、どのプロセスも必要です。

チームビルディングに効果的なトレーニング

チームビルディングは、プロセスごとに適したトレーニングを実施してこそ、最大限の効果を発揮します。そこで、研修で使えるトレーニングの具体例をご紹介します。

形成期

形成期は、お互いを知るためのトレーニングが効果的です。

  • リーダーズインテグレーション
  • Where I’m from ポエム
  • 質問ゲーム

「リーダーズインテグレーション」は、リーダーについて知っていること・知らないこと・知っておいてほしいことを書き出し回答します。リーダーとメンバーの関係強化に効果的です。「Where I’m from ポエム」は、定型文「私は〇〇から来ました」に当てはめて発表し合うことで、普通の自己紹介と異なり、発表者の人生を追体験している感覚になるゲームです。「質問ゲーム」は、短時間で相手のことをどれだけ知れるか競うゲームです。短時間で多くの質問を考えるため、対話力と質問力が鍛えられます。

混乱期

混乱期は、相互理解を深めるトレーニングが効果的です。

  • ジェスチャーゲーム
  • バースデーライン
  • Wind&Anchor

ジェスチャーゲームは、お題をジェスチャーで伝えるゲームです。組織の雰囲気を和らげ、柔軟性の向上も期待できます。

バースデーラインは、ジェスチャーだけで伝え合い、誕生日の早い順に並ぶゲームです。 Wind&Anchorは、モチベーションが上がること・下がることを書き出してメンバー同士で共有します。お互いの価値観を共有するのに効果的です。

統一期・機能期

統一期・機能期は、結束力とチームの能力を向上させるトレーニングがおすすめです。

  • 条件プレゼン
  • スカベンジャーハント
  • リアル宝探し

条件プレゼンは、事前に設定したキーワードを盛り込み、チームでプレゼンするゲームです。チームの結束力とプレゼン能力が鍛えられます。スカベンジャーハントは、チームに分かれ、配布されたリストに書かれたものを制限時間内に探すゲームです。話し合いが必要なため、コミュニケーションが活性化します。

リアル宝探しは、謎を解いて宝を探すゲームです。問題解決に必要な対話力や論理的な思考が身につきます。

チームビルディング成功へのポイント

チームビルディングを成功させるためには、4つのポイントがあります。

  • 目標を共有する
  • 一人ひとりの役割を明確にする
  • 全員で課題を把握し、全員で解決法を考える
  • スキルや経験を共有し、全員で目標に向かう

達成すべき目標と個人の役割を明確にすれば、目標を意識しながら連携して仕事に取り組めます。全員で課題を解決すると、個々の特性が見えて、新たな人材の発掘に効果的です。スキルや経験を共有すれば、お互いの長所を活かした役割分担や、メンバーの増員や離脱があったときに得意不得意を理解しあっているため、迅速な対応ができます。

チームビルディングを導入して強い組織を作ろう

チームビルディングとは、個々のスキルを発揮して、目標を達成できる組織を作る取り組みです。メンバーの関係強化やビジョンを浸透させるために行います。チームビルディングには、組織のあり方を5つのプロセスに分けたタックマンモデルが有効です。プロセスごとに、適したトレーニングを実施してこそ、チームビルディングが成功します。 チームビルディングの導入や見直しに活用できるチェックリスト付きの資料を配布しています。ぜひご活用ください。

 

 

執筆者

Humap編集局

株式会社アスマーク 営業部 Humap事業G

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