この記事を読む方の中には 「EVPが注目されているが、具体的に何をすればよい?」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。
そこで今回は、EVPの定義とメリット、効果的なEVPの設定方法についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
近年、EVP(従業員価値提案)への注目が高まっています。
まず、EVPの定義と重要性、注目される背景についてご紹介します。
EVPとは「Employee Value Proposition」の頭文字を取った言葉です。福利厚生や職場環境など、組織が従業員へ提供する価値に着目した取り組みを指します。 EVPは、従業員エンゲージメントと人材定着率向上のために、非常に重要です。
従業員が求めることを考え、提供することで、組織イメージとエンゲージメントの向上を目指します。組織イメージ・エンゲージメントが向上すれば、人材定着率も向上し、従業員が活躍できる強い組織が作れるでしょう。
EVPが広まったのは、少子高齢化や日本経済の停滞、離職率の上昇が背景にあります。少子高齢化により労働力が不足し、日本経済は停滞の一途をたどっています。今後も労働力不足は、より深刻な課題となるでしょう。
さらに近年では、ワークライフバランスの充実やキャリア支援など、従業員の理想とする働き方は一人ひとり異なり、多様化しています。 自身の求める働き方を実現できるかどうかは従業員にとって重要な要素となっており、理想の働き方の実現のために転職をする人も少なくありません。
優秀な人材の獲得や既存従業員を定着させるためには、組織は従業員に選ばれるため柔軟に変化していく必要があり、EVPが注目されています。
EVPは、優秀な人材を確保するために活用できます。主なメリットは4点です。
応募者へ向けて組織の魅力を発信すると、優秀な人材からの応募が期待できます。競合他社と差別化をはかり、自社だけが提供できる価値を効果的に発信できれば、優秀な人材を多く獲得できるでしょう。
EVPは、既存の従業員に対しても効果的です。給与や福利厚生、キャリア支援など従業員が求める価値を提供できれば、定着率の向上につながります。
従業員が求める価値を提供し続けていれば、エンゲージメントの向上につながります。たとえ、施策に取り組んでいる最中だとしても、組織が改善に取り組む姿勢を見せることで、エンゲージメントの強化につながるでしょう。
組織がEVPに取り組む様子を公式サイトなどで公開すれば、求職者だけでなく、取引先・顧客などの関係者へ魅力が伝わります。採用の応募者が多く、従業員が定着している組織は、長期的に優良な組織と考えられ、ブランドイメージの向上につながります。
効果的なEVPを設定するためには、次の3ステップを実施します。具体的に見ていきましょう。
EVPは、従業員が求める価値を提供できなければ効果はありません。そこで、EVPの核となる要素を特定することが大切です。
核となる要素は、従業員の価値観と組織が求める人材像を想定して決めましょう。 従業員の価値観を把握するためには、日ごろのコミュニケーションや定期的なアンケートを活用するのがおすすめです。組織が求める人材は、経営方針・事業計画から必要な人材像を検討します。
組織は、多様な人材が集まる場所です。EVPの核が特定の役職・部署だけが求める要素となると意味が無くなってしまいます。
そこで、EVPの核を特定したら、コミュニケーション・アンケートなどを通じて優先度を検討しましょう。 優先度を決めたあとは、具体的な施策・制度の概要レベルまで深掘りします。
コミュニケーションを通じて意向を把握する場合は、従業員が真に求める価値を提供できなければ意味がないため、フランクに本音が話せるような雰囲気作りも大切です。
要素の深掘りにより社内のEVPをまとめたら、市場のニーズに合致しているか確認することが大切です。市場の動向は常に変化しています。求職者や関係者から見て同業他社と差別化をはかれているか、市場のニーズに合致しているかを判断し調整をすることでより効果的なEVPを実施できます。
従業員が求める価値は、メンバーの入れ替わりや時代のニーズによって日々変化します。一度検討して終わりではなく、継続的な評価・改善が必要です。そこで、評価と改善方法についてご紹介します。
EVPを実施したら、施策の効果を定量的・定性的に測定します。定量的な測定に使うデータは、従業員の定着率や採用成功率、エンゲージメントなどです。定性的なデータは、アンケート・コミュニケーションなど、従業員の声を聞いて測定します。
EVPの効果を測定した結果から見えてきた課題・問題を整理してEVPを改善します。効果測定・改善を継続的に実施することで、常に現状の要望にあった価値を提供することができます。また改善した施策は、公式サイトなどを通じて関係者・全従業員へ周知することで、従業員自身の意見が反映され、組織が良い方向へ変化しているのだと実感でき、より良い印象を与えることにつながるでしょう。
EVPを検討するにあたり、重要なポイントは従業員の本音を吸い上げることです。
本音が聞き出せずに終わってしまったり、EVPの核を誤って認識してしまうと、せっかくの取り組みも無駄になってしまいかねません。
そこで、従業員の本音を吸い上げるアンケートはプロに任せることをおすすめします。
アスマークの「従業員アンケート」は、あらゆる悩みに対応できるアンケートです。20年以上の実績があり、アンケートをはじめて実施する方でも、設計部分から相談ができるため安心です。また既に実施しているアンケートがあれば、より本音を吸い上げられるよう設計の改善にも対応することが可能です。
対応範囲は、次のとおりです。
正式なご依頼の前には、詳細をヒアリングし、課題・要望にあわせた調査をご提案します。
アンケート画面は、あらゆるデバイスから回答可能なうえ、多言語にも対応可能です。集計は、課題・要望に適した集計方法をご提案し、集計結果は見やすくカラフルなグラフ・表にレポート化するため、得たい結果を分かりやすく取得することが可能です。
またレポートには、調査結果を踏まえて「取るべきアクション」「今後の課題」の提言が付くため、EVPの核をしっかりと見極めるだけでなく、その先の施策までも参考することが可能です。
施策提言まで込みの
真に役立つES調査パッケージ
EVPとは、組織が従業員へ提供する価値に着目した取り組みのことです。
EVPは、従業員の定着率や企業イメージの向上など、長く成長できる組織作りのために大切な取り組みです。 効果的なEVPを設定するためには、従業員アンケート・コミュニケーション・市場調査などを実施して組織にあった要素を特定します。
またEVPは、継続的に効果測定と改善を繰り返し、最新のニーズにあわせた施策を実施すると、より効果的です。
EVPの設定や効果測定では、継続的に従業員のニーズを知る必要があります。従業員のニーズを把握するためには、調査の提案や集計に長けたプロのアンケートサービスを活用してみてはいかがでしょうか。
株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G