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この記事を読む方の中には
「ハラスメント行為にはグレーゾーンがあり、アウトとセーフどちらに入るのか分からない」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ハラスメント行為のグレーゾーンと境界線についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
現代社会ではハラスメント行為が増え続けており、名称が細分化され、その種類は80以上あると言われています。職場でよくあるハラスメントは以下のようなものです。
パワーハラスメント…職場において優越的な関係を背景とした言動・行為
ハラスメントは、単純にこの行為をしたら絶対ハラスメントだというものだけではなく、状況や目的がセットになることでハラスメントとみなされるものもあります。そこで、ハラスメントのアウトとセーフの境界線をご紹介します。
パワハラの判断基準は、優位性と業務範囲内か否かがポイントです。具体例をご紹介します。
①役職・業務知識・経験・人数(集団対個人)などにおいて優位な立場の者が弱者に対して行う行動や言動であること。
②適切な業務の範囲を超えた言動・行為であること。
上記2つが、パワハラとなるか否かの境界線となります。
適切な業務の範囲にあたるかを判断するためには「目的」「経緯と状況」「被害者の心身状態」「双方の関係性」など、総合的に見て判断します。業務上必要な範囲での指導はパワハラにはあたりませんので、被害者の話のみを鵜呑みにするのではなく、加害者や目撃者からもよくヒアリングするようにしましょう。
マタハラ・パタハラは、「客観的に見て、業務分担を考慮するための言動か」がポイントです。アウトになる行為は以下です。
企業は、日頃からチームでフォローしあう体制を整えて、誰かが不在になってもよい職場環境を目指す責任があります。また、マタハラ・パタハラは本人への説明がとても重要です。業務都合での通院日の調整や、つわりがひどそうだから休みをすすめるケースでは、本人と相談し相手が納得した結果ならセーフになります。
ライフイベントが変わっても安心して働ける企業を目指しましょう。
受け取り方によって判断が変わるハラスメント行為は、以下のようなケースです。お互いが本当に親しいと感じているか分からない段階では、下記のような行為は控えた方がよいでしょう。
上のケースはアウトともセーフとも受け取れる行為です。普段から人間関係が良好で、コミュニケーションがとれている職場環境では、あだ名やプライベートな話はセーフになりますが、自分では仲が良いと思っていても相手はそう思っていなかった場合はアウトになりかねません。
同じ行為でも受け手により「アウト?セーフ?」と常に考えるのは非常に難しいです。しかし、「もしかしたら相手は嫌がっているかもしれないと」考えて、セーフな行為を実行することで、ハラスメントへの意識が向上していきます。
ハラスメント行為は、当事者だけの問題だけではありません。企業は多大なリスクを背負います。
企業は、社員が健康で適正に業務できる職場環境を提供する義務があります。違反すると、厚生労働省へ報告し、状況により違反行為の内容と社名が公表され、企業のイメージダウンにつながります。
ハラスメント対策で「これはアウト?」「これはセーフ?」と考えても、相手が嫌がることを全て察知するのは難しいことです。そこで、ハラスメントを防止するポイントをご紹介します。
特に、定期的な研修とハラスメントチェックは、ハラスメント行為の早期発見とハラスメント意識のインプットのために重要です。ですが、研修を行う側のハラスメント意識が偏っていたり、適切な分析ができなかったりすると効果的な防止対策ができません。
「CHeck」などのハラスメント防止サービスを利用すると、グラフや数値を用いた結果レポートで自社の課題が見えやすくなり、効果的な防止対策へつなげられます。
ハラスメント予防・
コンプライアンス対策なら
ハラスメント行為のグレーゾーンと境界線についてご紹介しました。ハラスメント行為は、受け手によって、アウト・セーフが分かれることがあります。そのため、日頃からまめなコミュニケーションをとることがハラスメント対策の第一歩と言えるでしょう。
初めて仕事をする相手とは「確実にセーフ」な行動をとる点に注意しながら接しましょう。セーフ行為の蓄積により、ハラスメント意識が高まります。意識を高めて、ハラスメント撲滅とお互い注意しあえる職場環境を目指しましょう。
株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G