ナレッジマネジメントとは?よくある失敗から学ぶ成功のコツ

この記事を読む方の中には 「ナレッジマネジメントがうまくいかない」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。 そこで今回は、ナレッジマネジメントの失敗例と成功させるポイントについてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

 

ナレッジマネジメントとは?

ナレッジマネジメントとは、組織や従業員が持つ知識・情報を管理することです。一見、情報共有と似ていますが、管理する知識と情報から新しい知識や情報を生み出す点に違いがあります。

ナレッジマネジメントの目的

ナレッジマネジメントの最終目的は、市場の競争力をあげることです。ナレッジを共有すると、従業員の知識が向上し、既存業務の業績アップにつながります。

加えて、業務が効率化できたことで、新規事業の展開やイノベーションの創出などが可能です。既存業務と新規事業で、市場の競争力が大きくなります。

メリットとデメリット

ナレッジマネジメントのメリットは「人材育成」と「業務効率化」です。ナレッジを見れば、スキルが身に付くうえに、教育係がつきっきりになる必要がありません。早期に優秀な人材の育成が実現できるため、業務全体が効率化できます。

デメリットは「浸透しない恐れがある」と「導入コストと時間がかかる」点です。システムを活用できない場合やスキルを誇示したい従業員がいると、制度が浸透しない恐れがあります。

また導入を成功させるためには、テクノロジーの活用と運用ルールの整備が必須です。ツールの導入費用と運用ルールの整備・周知にコストと時間をかけることになるでしょう。

 

ナレッジマネジメント実践のためのフレームワーク

ナレッジマネジメントを実践するためには、言語化されていない知識「暗黙知」を誰が見ても分かるよう「形式知」にする必要があります。誰が見ても分かるように形にする過程が「SECI(セキ)モデル」です。

SECIモデル(セキモデル)

SECIモデルは、4つのプロセスから構成されています。このプロセスを繰り返し継続することで、暗黙知から形式知へ変換します。

1. 共同化プロセス

共同化は、ナレッジの有無を問わず、個人から個人へノウハウを伝達するプロセスです。具体的には、営業先へ同行して営業手法を学んだり、OJTを行ったりします。従業員同士がコミュニケーションをとらなければ、知識の伝達ができないため、活発な交流を意識した施策を実施するとよいでしょう。

2. 表出化プロセス

表出化は、身に付けたノウハウを文章や図式で形式化するプロセスです。形にしたら、ノウハウを持つ人とミーティングを重ねて何も知らない人が読んで分かるレベルまで深掘りします。形にするためには対話が重要と言えるでしょう。

3. 連結化プロセス

連結化は、形式化したもの同士を組み合わせて新たなノウハウを創出するプロセスです。業務効率化の実現やツールの導入などが期待できます。形式化したものを組み合わせるには「掲示板」や「社内wiki」など、組織内の誰もが確認しやすい形式でまとめることが大切です。

4. 内面化プロセス

内面化は、連結化プロセスで創出したノウハウを自分のものにするプロセスです。「自分のもの」とは、マニュアルなどを見なくても完結できる状態を指します。このプロセスは、知識と経験のすべてがノウハウになるような実践場所が必要です。

 

ナレッジマネジメントのよくある失敗例

ナレッジマネジメントは、実務に生かしてはじめて導入の成功と言えます。失敗している例も少なくありません。よくある失敗を知り、自社の導入を成功に導きましょう。

体系化されておらず必要なナレッジを探しづらい

ナレッジを探しづらいのは、2つの要因が考えられます。

  • ナレッジの量が多い
  • ツールを使いこなせない

多くの情報をただ集めた状態のままにすると、重要なナレッジを見つけられません。ツールをいきなり全体に導入すると、使いこなせない人もいるようです。

一度作成したきり更新されない

一度整備したナレッジは、最新の状態を保たなければ、業務に生かせません。ナレッジが更新されないのは、次の要因が考えられます。

  • 追加・更新に手間がかかるツール
  • 運用ルールが煩雑
  • 社員の”ナレッジを共有したくない”という考え

追加・更新に手間がかかるツールを導入したら、作業に時間をとられて業務に集中できません。また、煩雑なルールも作業が面倒になる要因です。面倒に感じるツール・ルールを導入したら、ナレッジを共有したくないと考える人は、ますます更新をしなくなります。

現場への事前の説明不足

ナレッジの共有に意味を感じなければ、従業員は活用しません。はじめに、導入の目的と必要性を丁寧に説明しないと、ナレッジマネジメントは失敗します。

また、管理職だけで運用ルール・ツールを導入すると「現場に即していない」という不満が噴出するようです。

企業におけるナレッジマネジメントの成功事例

家庭用製品などの製造・販売を営む花王株式会社は、ナレッジマネジメントを活用した商品改良を実行している企業です。
お客様の声は「花王エコーシステム」へすべて集約し、各部門で閲覧できる仕組みを作っています。加えて、各部門長が定期的にミーティングを実施し、商品改良へ生かしています。

参考:花王株式会社_お客さまの声を活かす取り組み

 

ナレッジマネジメントを成功に導くコツ

ナレッジマネジメントを成功させるためには、従業員への浸透とテクノロジーの活用が重要です。詳しく見ていきましょう。

組織文化の醸成

施策を開始するときは、目的と効果や運用ルールが組織に浸透しなければ成功しません。風通しのよい組織文化があれば、スムーズな周知が実現できます。

また、情報を共有することの重要性も伝えなければいけません。そのためには、コミュニケーション活性化を意識した組織文化の醸成がポイントです。

テクノロジーの活用

ナレッジマネジメントを検索しやすく集約するためには、テクノロジーの活用が必須です。ナレッジの管理に役立つツールの例をご紹介します。

  • 社内wiki
  • FAQ
  • 動画マニュアル
  • SFA(営業管理システム)
  • LMS(学習管理システム)

 

知識共有の土台はコミュニケーション

ナレッジマネジメントをスムーズに導入したいのであれば、コミュニケーションが欠かせません。近年は、多くの企業がフリーアドレスやテレワークを導入しています。そこで、離れた場所でもスムーズにコミュニケーションできるツールの導入が重要です。

コミュニケーション活性化ツール「せきなび」

アスマークの「せきなび」は、日々のコミュニケーションに役立つ座席管理ツールです。コミュニケーション活性化には、プロフィール機能とステータス機能が活用できます。

プロフィールは、顔写真とカスタマイズ可能なプロフィール項目で、担当業務や趣味、ひと言など組織の風土に合わせたプロフィールを利用できます。ステータス機能は、座席表上のアイコンの位置と色で、従業員の状況がひと目で分かります。 シンプルな操作性とひと目で分かる画面構成で、スムーズなコミュニケーションを実現します。

 

コミュニケーションを活性化させてナレッジマネジメントを成功させよう

ナレッジマネジメントは、知識や情報を組織で管理することです。管理している情報から新たなアイデアを生み出し、市場の競争力を高めます。ナレッジマネジメントのスムーズな導入には、知識を出し合える環境作りが大切です。 しかし、近年はテレワークの導入など離れた場所でのコミュニケーションが求められています。そこで、離れた場所からスムーズなコミュニケーションを取るため、座席管理ツールを活用してみてはいかがでしょうか。

 

執筆者

Humap編集局

株式会社アスマーク マーケティング・CSチーム運営

Humap(ヒューマップ)編集局は、従業員1万人規模の独自調査や、CS活動を通じて寄せられる「現場のリアルな悩み」に基づき、ハラスメント・エンゲージメント・働き方改革といった組織課題解決のための知見を発信する専門組織です。
単なる用語の解説に留まらず「改善につなげる具体的な手法」や「取り組みのコツ」など明日から自社で活用できる、実践的なコンテンツを企画・制作しています。

【活動の実績】
ハラスメント・エンゲージメント・働き方改革に関する知見発信において、自社登壇セミナー開催数は累計320回、申込者数は23,000人を突破。関連資料の利用者は17,000人以上。(※2026年現在)

【受賞歴・社会活動】
・SUCCESS STORY AWARD 2025 アワード受賞(座席管理ツール「せきなび」)
受賞詳細:https://digi-mado.jp/success-story-award-2025/sekinavi/

【学術・教育支援】
大学等の教育機関へ1万人規模の実証データを提供し、PBL(課題解決型学習)教育の支援も行っています。
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000593.000018991.html

監修:竹中 重雄(Shigeo Takenaka)
株式会社アスマーク マーケティング管轄 マネージャー

リサーチ業界およびマーケティング領域で10年以上のキャリアを持つスペシャリスト。従業員満足度調査「ASQ」のサービス立ち上げに参画し、業界比較分析も起案。人材コンサル会社と協力し「やりっぱなしで終わらせず、改善できるES調査」の開発を主導。

本記事の監修にあたって: 自身の豊富な実務経験に基づき、公開情報の正確性と、読者の皆様のビジネスに即した実用性を厳格に審査しています。

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