この記事を読む方の中には
「サービス業を営んでいて離職率が高い」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。 そこで今回は、サービス業の離職防止策についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
サービス業は、大きく分けて3つに分類されます。
宿泊業は、ホテルや旅館などの宿泊施設、飲食サービス業は飲食店や飲食コンサルタントなどです。生活関連サービス業は、美容室やクリーニング店、家事代行などがあります。娯楽業は、映画館やゲームセンターです。ほかに分類されないサービス業は、廃棄処理や人材派遣、宗教法人などがあります。 本記事では「生活関連サービス業、娯楽業」「サービス業(ほかに分類されないもの)」についてご紹介します。
「宿泊業、飲食サービス業」については、下の記事をご参照ください。
厚生労働省の調査によると「生活関連サービス業、娯楽業」の離職率は18.7%「サービス業(ほかに分類されないもの)」の離職率が19.4%でした。業種別のランキングは「宿泊業、飲食サービス業」に次いで2位・3位の高さです。離職者が多い分求人数も多く、約12万人と業種別で2位の結果でした。 仕事観の変化などにより離職率が高いため、早急な対策が必要です。
参考②:厚生労働省_一般職業紹介状況(令和6年2月分)について
サービス業の離職率が高い理由を4点挙げます。
主に、労働環境と給与、人間関係などです。具体的にご紹介します。
サービス業の中には、24時間365日営業しているところもあります。深夜勤務や土日祝日に仕事が入るなど、家族や友人と予定が合わせられない点がデメリットです。また、慢性的に人手不足な業種のため、長時間労働を強いられる可能性があります。長時間労働と不規則な勤務体系は、離職率が上がる原因の一つに挙げられます。
厚生労働省が発表した「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、全業種の平均賃金が31万8300円でした。対して「生活関連サービス業、娯楽業」が27万8700円「サービス業(ほかに分類されないもの)」が28万5700円と平均より大きく離れています。給与水準の低さを理由に退職を検討する人も多いようです。
参考③:厚生労働省_令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
サービス業の中には、個人の美容室やクリーニング店など、小さな企業があります。規模が小さく、福利厚生制度が行き届かないこともあるでしょう。長時間勤務や不規則なシフトなどが重なると、従業員は疲弊しています。そのうえ、福利厚生制度が不十分であれば、離職へとつながるでしょう。
サービス業の多くは、人と関わる仕事です。人と関わる中で、クレーム対応が必要なこともあるでしょう。忙しい中クレームを受けるときなど、周囲へ相談できないかもしれません。このように人間関係にストレスを感じて離職を考えるようです。 不満を強く感じて退職したいと思っても、職場に満足できることがあれば、仕事を続けようと考えます。過去の調査で、離職意向と満足度の要因を分析しました。ぜひ参考にしてみてください。
サービス業の離職防止に役立つ具体的な対策をご紹介します。
長時間労働を削減するためには、労働時間の見直しから始めます。労働時間の見直しには、2つのタスクが効果的です。
業務を標準化し、誰でも同じように勤務できる状況を目指します。無駄な業務をなくすことで、時間帯や曜日別に必要な人数が割り出せます。必要な人数に応じて勤務を見直すと、長時間労働が削減できます。 また、店長など事務作業が長時間労働の原因な場合、アウトソーシングやシステム化を活用するのもおすすめです。
「有給休暇」と言うと休暇が取得しにくい場合も、ネーミングを工夫することで休みやすくなります。誕生日や結婚記念に休める「アニバーサリー休暇」や家族の行事に休める「キッズサポート休暇」などで有給の取得を推進しましょう。
給与制度とは、評価に対する給与のことです。例えば、遅刻したら減額ではなく、皆勤だったらインセンティブを支給など、プラス評価を給与へ反映します。評価を給与へ反映できれば、モチベーションアップにつながります。
福利厚生制度とは、レジャー施設の割引や家族手当の支給などです。制度を充実させることで、プライベートの充実やモチベーションアップにつながります。費用を抑えて福利厚生制度を充実させるためには、福利厚生の代行サービスなどを採用するとよいでしょう。
給与の安さを改善したい場合は、ベースアップが効果的です。ただし、経営が悪化したとしても一方的に給与を下げることはできないため、慎重な判断が必要です。政府では、ベースアップを促進するための税制を用意しています。大・中堅企業は増加額の最大35%を、中小企業は増加額の最大45%を税額控除する制度です。ベースアップを検討する場合は活用してみてください。
人手不足で採用もうまくいかないとお悩みのときは、幅広い人材の登用を検討しましょう。たとえ異業種だとしても、経験や知識の豊富なシニア人材が多くいます。 シニア人材の活躍を促進するためのコツをまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
従業員のストレス状況を把握し、事前にケアすることが、離職防止につながります。ストレス状況の把握には、上司との対話や従業員満足度調査がおすすめです。 ストレスの度合いは、日々変化します。そこで、チェックを実施したら迅速に分析し、結果を把握するのが大切です。スピーディーな調査と分析には、ストレスチェックを外部へ委託することをおすすめします。
アスマークの「ASQ」は、スピーディーな調査と分析ができる従業員満足度調査サービスです。 調査結果は、下のように分析してレポート化します。
レポートにある「社員タイプ」とは、組織・リーダー・社員を独自のロジックで4タイプに分類したものです。人により異なる満足度が上がる要因を傾向で把握し、改善に活用できます。 同業平均とは、当社が保有する有職者のベンチマークデータとの比較です。比較結果を見て、重点的に改善すべき事項が分かります。
施策提言まで込みの
真に役立つES調査パッケージ
サービス業は、長時間労働や人間関係のストレスなどにより、離職率が高い業種です。労働時間の見直しや幅広い人材を登用して離職を防止しましょう。
離職防止策の優先度決めや現在のストレス状況を把握するために、従業員満足度調査を活用してみてはいかがでしょうか。
株式会社アスマーク 営業部 Humap事業G