悪意がないセクハラに気が付く仕組み!アンケートが重要

この記事を読む方の中には

「セクハラ対策をしているのに、セクハラ被害が減らない」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。

そこで今回は、悪意のないセクハラとその対策についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

悪意がないセクハラとは?

セクハラとは、職場において性的な発言・行為により、就業者の環境を悪化させることです。1997年改正の男女雇用機会均等法で、女性に対するセクハラについて規定し、その後、2006年改正時に、被害者の性別を限定しない法へ改正されました。

15年以上前から法律で制定されているにもかかわらず現在でも、セクハラに関する間違った認識のために、セクハラだとの認識のないまま、「相手が同性だから問題ないだろう」「男性相手ならセクハラにならないだろう」「女ならお茶汲みは当たり前」等と性的な発言や性差別的な発言をしたり、必要以上に体に触ったりする行為で被害者が苦しむケースがあるようです。この意図しないセクハラを「悪意がないセクハラ」と呼んでいます。

 

 

悪意がないセクハラが発生する理由3選

悪意がないセクハラは、セクハラに対する認識の相違や価値観の違いにより発生します。具体的な理由は以下の3点です。

性別を理由とした押しつけ

第一の理由は、性別への固定観念です。

日本では古くから「男らしさ」「女らしさ」といった固定観念があり、この考え方により「受付は女性がする」「男性だから力仕事をお願いしたい」など、性別による業務分担がなされたのが原因です。

男女雇用機会均等法が制定された現代においても、無意識に派生する固定観念が、悪意のないセクハラを起こしています。

性に対する意識の相違

第二の理由は、性に対する意識の相違です。

性に対する意識は、人それぞれ違います。「この程度なら問題ないだろう」と悪意なく話した性的な話や身体的接触も、相手は不快に感じるかもしれません。被害者が不快感を覚え、仕事に支障がでるレベルになると、それはセクハラと言えます。

権力に対する認識不足

第三の理由は、権力に対する認識不足です。

上司や強い立場の人から言われたことは、不快であっても否定することが難しいものです。立場の強い人は「自分の発言がセクハラにあたるのか?」や「部下が内心は嫌がっているのではないか?」ということを考えていないケースもあるため、悪意のないセクハラが起きるのです。

悪意がないセクハラへの対策3選

悪意がないセクハラは対策をすることで被害を未然に防止し、最小限に抑えることができます。そこで、企業が取り組むべき、悪意がないセクハラへの対策をご紹介します。

 

セクハラの定義を明確にする

認識の相違により発生するセクハラを防ぐため、セクハラの定義を明確にし、社内で統一の認識を持たせるとよいでしょう。
セクハラの定義は、以下のように定められています。

 

  • セクハラとは…

「職場」において行われる「労働者」の意に反する「性的な言動」により、労働者が労働条件について不利益を受けたり、就業環境が害されることをいいます。

定義を周知する際は、「執拗に食事・デートへ誘う行為」「個人の性的嗜好を職場で話す」など、セクハラにあたる具体的な行為・言動の例を含めて記載するほか、例にはない行為でも「性的な言動」によって就業環境が害される場合にはセクハラになり得るということも伝えておくといでしょう。

相談しやすい窓口を設ける

悪意がないセクハラにおいて加害者は、セクハラをしていることに気づいていません。相談窓口から指摘されて初めて自分の言動がセクハラにあたることに気づくケースもあるため、相談しやすい窓口の設置に取り組み、早期解決ができる体制を整えましょう。相談しやすい環境づくりのためにできる例をあげてみました。

  • さまざまな立場の従業員から意見を聞き、相談員を選出する
  • プライバシーに配慮できる場所に相談室を設ける
  • 外部に相談窓口を設ける
  • メール・チャットなど、相談方法の選択肢を増やす
  • 深刻な事態になる前に相談できる旨を周知する

早期に検知し、被害を最小限に抑えられる対策です。

アンケートで当事者意識を芽生えさせる

悪意がないセクハラは、会社の風土や個人の価値観にズレがあるため起こります。そこで、セクハラに気づくきっかけづくりとして「セクハラに対し当事者意識が芽生えるようなアンケート」が効果的です。悪意がないセクハラの言動を例にあげたアンケートにより、自発的に気づく機会をつくりましょう。

悪意がないセクハラは気づかれにくい

悪意がないがゆえに、「行為者本人がセクハラと認識していない」「被害者や周囲が指摘しづらい」のが、悪意がないセクハラの難しいところです。悪意なく発言・行為を繰り返すため、周りから「セクハラです」と指摘するのは、容易ではありません。加害者が上司であれば、さらに注意できないでしょう。そこで、相談窓口・アンケートなどを活用し、セクハラに気づいてもらえる仕組みづくりの検討をおすすめします。

気が付く仕組みづくりには専用のアンケートを

行為者が悪意のないセクハラを、相談窓口から指摘されたとしても、行為者本人の意識が変わらない限り、いずれ悪意ないセクハラを繰り返してしまうでしょう。また、人から指摘されるよりも行為者自身でセクハラに気づくほうが当事者としても受け入れやすいはずです。そうすることで、対応にあたる関係者の工数削減、被害者の心理負担も軽減することができます。

そこで、当事者がセクハラに気づける仕組みづくりの一環として、アンケートをおすすめします。アンケートの際は「セクハラをしていませんか?」といった抽象的な設問では、悪意がない行為者には響きません。セクハラに関する具体的な言動・行為を想定した設問を作り、回答者に自身の行動を振り返らせることが重要です。

人からの指摘より自分で気づける方が、セクハラの解消もスムーズに進むでしょう。

セクハラ防止アンケート「CHeck」で当事者意識のアップデートを

アスマークのコンプライアンス&ハラスメント対応パッケージ「CHeck」は、悪意のないセクハラ加害者への当事者意識の植え付けに効果的です。悪意がないハラスメントに対応できる特徴としては以下の3点が考えられます。

セクハラの周知・啓蒙に配慮された設問設計

「CHeck」は約10分で終えられる負担の少ないアンケートで、回答するだけでハラスメントに関する知識を深められるのが特徴です。自身の回答を振り返ることで、セクハラへの意識改革にもつながります。

また、オプションで追加設問を設定することができます。具体的には課題に対する背景要因の分析ができる設問内容になっていて、より効果的かつ具体的な対策を取ることが可能です。

PAF法を用いて“自分事”になる研修

「CHeck」ではアンケートにくわえ、オプションで予防対策サポートや研修を追加することができます。研修は、PAF法(パーソナル・アセスメント・フィードバック)を採用しています。PAF法で事前に行う「アセスメント検査」により受講者の「潜在リスク」を可視化し、研修中にフィードバックすることで、自分では気づけないハラスメントリスクに注目する機会が持てます。

自分のハラスメントリスクを意識しながら研修を受講することで、悪意がない無意識のセクハラ傾向に気づきやすくなります。

外部のハラスメント相談窓口

 「CHeck」には、就業時間外に対応できる第三者機関相談窓口の用意があり、セクハラをはじめ、パワハラなど各種ハラスメントに対応しています。心理職専門のカウンセラーが、電話の場合は平日12~19時、土・日・祝日9~17時に対応し、WEBの場合は24時間受付が可能です。匿名でも相談ができ、気軽に相談できる窓口として活用可能です。

セクハラに気づけるアンケートの導入で、悪意がないセクハラに気づける環境づくりを目指してみてはいかがでしょうか。

 

執筆者

Humap編集局

株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G

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