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この記事を読む方の中には
「最近、離職者が増えたが、要因が分からない」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。
そこで今回は、離職に多い要因・離職防止策についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
社員が離職する個人的理由の3大要因は労働条件・労働環境、人間関係、キャリア形成です。厚生労働省が公表した「令和3年雇用動向調査結果の概要 4.転職入職者の状況」をベースに、見ていきましょう。
※厚生労働省:「令和3年雇用動向調査結果の概要 4.転職入職者の状況」を基に作成
個人的理由による最も大きな離職要因は、労働条件・労働環境です。
労働条件・労働環境は、具体的には、労働時間、休日、給与等の項目別に分けられます。「令和3年雇用動向調査結果の概要」における離職の理由の内、労働条件・労働環境要因に該当する「給料等収入が少なかった」、「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」という2項目の回答を合計すると男性は15.7%、女性は17.2%で男女共に最も多い結果であったことからも、労働条件・労働環境は離職防止のために最優先で改善すべき事項だとわかります。
2つ目の個人的理由による大きな離職要因はキャリア形成に対する不安によるものです。前述調査の内、キャリア形成要因に該当する「仕事の内容に興味を持てなかった」、「能力・個性・資格を生かせなかった」、「会社の将来が不安だった」の3項目の回答を合計すると、男性15.6%、女性13.1%で労働条件・労働環境要因に次いで2番目に多い結果と分かります。
さらに、理由を分解していくと、例えば、人事評価に納得ができない、希望する経験が得られない、裁量権が小さい、といった理由が考えられます。
3つ目の個人的理由による大きな離職理由として人間関係を要因とするものがあります。前述の調査結果によると、個人的理由による離職要因のうち「職場の人間関係が好ましくなかった」が、男性では8.1%、女性も9.6%が人間関係を理由として離職しており、キャリア形成に次いで3番目に多い理由となっています。
さらに、理由を分解していくと、例えば、職場でハラスメントを受けている、などが考えられます。
ハラスメント以外にも、職場で不快な思いをしたり、自分が会社に貢献できていないと感じたりすると、モチベーションが下がり、離職へ至ります。コミュニケーションの少ない職場環境に多い離職要因です。
離職率が高い企業が、離職の対策を講じないまま、事業を継続するとどうなるのでしょうか? 主に以下のようなケースが考えられます。
従業員満足度と離職の相関関係について、アスマークは、自主調査「1万人調査で探る離職要因とエンゲージメント ~コロナ前とコロナ禍での変化は~」を行いました。
この調査により、従業員満足度と離職意向は、相関関係にあることがわかりました。すなわち、従業員満足度が高いと、離職意向は下がり、従業員満足度が低いと離職意向は高くなるという相関関係にあります。
出典:株式会社アスマーク「1万人調査で探る離職要因とエンゲージメント ~コロナ前とコロナ禍での変化は~」
したがって、離職意向を減らすには、従業員満足度をあげる施策が必要となるのです。
先述のように、労働条件・労働環境、人間関係、キャリア形成が離職の大きな要因でした。これらの項目に対する従業員の満足度を上げていくことで、離職率を低下させていくことができるでしょう。
ここまで、従業員満足度と離職との間には相関関係があることがわかりました。
それでは、従業員満足度を向上させるには、どうするべきなのでしょうか?
前述の離職の3大要因のうち、いずれの要因に対応した対策が必要なのかは職場によって異なります。まずは、3大離職要因のうちどの要因に離職防止の課題があるかについて、現状把握のために従業員満足度調査を行うと良いでしょう。満足度調査には、パッケージになっている外部サービスがおすすめです。アスマークでは、従業員満足度調査を行うサービスとして「ASQ」、「Pulsign」の2つを提供しています。これらは、当コラムの最後に詳しく紹介しております。
「労働条件・労働環境」という3大離職要因の1つに対応した取り組みです。見直す労働条件・労働環境には、以下のようなものがあります。
多様な働き方とは、例えば、場所的制約に囚われない働き方(リモートワークやサテライトオフィスの推進等)、時短勤務やフレックスタイム制の導入、週4日勤務などが考えられます。しかし、制度があるだけでは意味がありません。重要なのは、そのような制度を利用しやすい企業文化が醸成されているかどうかです。
「キャリア形成」という3大離職要因の1つに対応した取り組みです。例えば、以下のようにキャリア制度の充実を行うと良いでしょう。
「研修参加者の制限を設けない」とは、例えば、管理職のマネジメント研修でも非管理職社員が参加できるようにするといったことが考えられます。これにより、管理職に必要なスキルを事前に知ることで、モチベーション向上に結び付けることができます。また、全く違う職種の研修に参加することで、社内でのキャリアチェンジが可能になります。
人間関係という3大離職要因の1つに対応した取り組みです。人間関係の悪化を改善するには、コミュニケーション活性化が効果的です。コミュニケーション活性化のために企業ができることは、以下の例があります。
リバースメンター制度とは、若手社員が上司のメンターになり、ITスキルや若者の企業文化などを教わる制度です。上司と若手社員のコミュニケーションが活性化され、ロイヤリティ(loyalty)≒愛社精神の増加に対して効果が期待されます。
離職防止対策のポイントは「適切なときに適切な防止策で実施する」ことです。自社を退職する要因で最も多いものが「残業時間が長い」であったにもかかわらず、コミュニケーション活性化を図ったところであまり意味がありません。
いずれの離職要因を改善することが最も効果的かを把握するためには、従業員満足度調査などの離職防止ツールを使い、社員の意見を取り入れるとよいでしょう。
離職防止対策の導入手順は大きく分けて5ステップです。
1~5のステップを繰り返していきます。常に最新状況を把握し、離職要因となる要素を取り除いていくと、離職率低減が期待できます。先に述べたように労働条件・労働環境、キャリア形成、人間関係が離職の大きな要因でした。これらのどこに課題があるのか洗い出すには、アスマークの離職防止ツールが有効です。
アスマークでは、離職防止サービスとして「ASQ」「Pulsign」の2つがあります。それぞれの特徴をご紹介します。
「ASQ」は、人事コンサルタントからの施策提言がついた従業員満足度(ES)調査サービスです。調査結果から、組織・人材をタイプ別に分類し、組織課題や社員の特徴を分かりやすく分析したレポートを出力します。
あわせて、従業員満足度を高める要素や離職に起因する要素の分析を、15,000人のベンチマークデータと比較して出力するので、自社の課題がひと目で分かります。
施策提言まで込みの
真に役立つES調査パッケージ
「Pulsign」は、従業員満足度をはかる際に用いる手法「パルスサーベイ」を簡単・スピーディに実施できるサービスです。最大6問の設問を実施するだけで、離職危険度がはかれます。
「Pulsign」の情報は、リアルタイムで確認可能です。そこで、週1回~月1回程度パルスサーベイを実施することで、離職危険度がリアルタイムに察知できる点メリットがあります。
従業員の状態を
素早くキャッチ&フォロー
従業員満足度を高めて離職意向を減らすため、アスマークの離職防止ツールの使用を検討してみてはいかがでしょうか。
株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G
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