新人離職防止策5つのアイデア│入社3年以内の離職率を改善しよう!

この記事を読む方の中には
「新人の離職率を下げたい」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。 そこで今回は、入社3年以内の新人を対象とした離職防止策についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

離職防止とは?

離職防止とは、社員の離職を防止するための対策です。「リテンション」または「リテンションマネジメント」とも呼ばれています。社員が離職する理由は、1つではありません。複数かつ多岐に渡る理由で離職するため、多角的な取り組みが求められています。

新人に離職防止策が必要な理由

新入社員に離職防止策が必要なのは、新人離職率が高いためです。新入社員の離職者が高い企業は、採用・教育コストの増大や企業イメージの低下を招きます。離職によるリスクを軽減するために、離職防止策が必要なのです。

新人離職率の現状

2020年3月卒業者を対象とした就職後3年以内の離職率は、高卒就職者が37%、大卒就職者が32.3%でした。 終身雇用の崩壊にともなうキャリアの多様化やグローバル化などにより、新人のキャリア観念が大きく変化しています。新人の段階で離職することに抵抗を感じる人が少なくなってきいるのです。せっかく入社した新人が離職し人材不足が悪化してしまう前に、離職防止策が必要です。

参考:厚生労働省_新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します

 

離職による企業のリスク

新人が離職すると、企業には3つのリスクがあります。

  • 採用・教育コストが回収できない
  • 企業イメージの低下
  • 優秀な人材の確保が難しい

1人の社員を雇用しようとすると、採用広告や選考・研修の人的コスト、企業が負担する給与や保険料がかかります。離職すれば、そのすべてが無駄になります。近年は、SNSの普及にともない口コミが豊富です。 離職者が多い企業は、つらい仕事や人間関係が悪いなど、口コミからマイナスイメージが広がってしまう恐れがあります。一度マイナスイメージが広まってしまうとそのイメージを払拭するには長期にわたるケースが多いです。印象の悪い企業へ就職したい人はいないでしょう。優秀な人材が確保できず、生産性や市場競争力へも影響を及ぼします。

新人が離職を決める理由

新人入社後すぐの5月にはゴールデンウイークの長期休みによって仕事に嫌気が差してしまう、6月に入り日々の仕事に慣れはじめると仕事の熱意が下がってくるなど、離職を考えるタイミングは毎月のように訪れます。新人が離職を決める理由は主に3つです。

待遇や労働環境が理想と違う

待遇や労働環境が理想と違うと感じたら、離職を考えはじめます。待遇や労働環境とは、次のようなものです。

  • 受け取る給与や昇給額
  • ボーナスが少ない
  • 長時間労働
  • 有給休暇が取りづらい
  • テレワークの制度があるがやりにくい

給与やボーナスは、入社時の説明から減額されていると感じる人が多いようです。給与は、社会保険料や税金が引かれる前の額を提示するため、控除がある旨を事前に説明すると、ギャップを抑えられるでしょう。休暇や労働時間は、採用前に実例をあげるとミスマッチが軽減できるでしょう。

新しい職場にうまくなじめない

新たな職場の経営理念やビジョンに共感できない場合や上司との関係性に悩む場合も離職を考えるタイミングです。職場になじめない要因を取り去ることが大切です。特に、上司との性格のミスマッチにより、上司は指導のつもりでも、新人からするとハラスメントだと感じる場合があります。面談などの機会を用意し、場合によっては異動させるなど早急に対応しましょう。

やりたい仕事ができない

就職活動で希望の企業へ就職できなかった場合、やりたい仕事と異なるため、退職を検討する人が多いようです。明確にキャリアプランを持っている人ほど理想と現実のギャップから、将来が見えずに離職へとつながるでしょう。 当社でも、過去にキャリアプランへの意識と離職の関係性を調査しました。ぜひ参考にしてみてください。

 

離職を考えはじめた社員のサイン

離職を考えはじめた社員には、一定のサインが表れます。

  • コミュニケーション減少
  • モチベーション低下
  • 退社時間・有給休暇の取得状況が変化

離職を考えはじめると、職場や仕事への関心がなくなるためコミュニケーション・モチベーションが大幅に低下します。具体的には、会議での発言や雑談が減るなどです。既に転職活動をはじめている場合は、仕事を早く終えたり休暇を多く取得したりします。

上記のようなサインがキャッチできる状態であると離職の意思が強くなってしまっているかもしれません。
企業は従業員が離職意向を固めてしまう前に対策をとることが大切です。
採用前から入社後まで企業ができる離職防止策をご紹介します。

企業ができる新人の離職防止策

採用のミスマッチをなくす

採用の時点で双方の認識にズレがなければ、入社後の離職が軽減できます。具体的には、次の施策です。

  • 自社の情報発信を充実させる
  • 入社前に社員懇親会を開催する
  • インターンシップ制度を導入する
  • 面接ではネガティブな情報も含めて伝える

社風のアピールには、充実した情報発信やインターンシップ制度など、多角的かつネガティブな情報も含めた情報発信が重要です。さらに、入社前から既存社員とコミュニケーションを取り、エンゲージメントを高めておきましょう。 採用時のミスマッチは、入社後のモチベーションに影響します。過去の調査をご参照ください。

 

新人をフォローする体制の整備

新人をフォローする体制は、次の施策があります。

  • メンター制度
  • 定期面談
  • 社内イベント
  • 社内SNS

メンターとは、新入社員の相談役です。入社年度が近い先輩をメンターにします。定期面談は上司と不安や悩みを話す機会です。メンターや定期面談を通して、職場の不安解消へつながります。さらに、社内SNSなど組織の情報を発信して新人と会社のつながりを作りましょう。つながりが増えたり、活躍が発信されるようになると、会社への帰属意識の増加、活躍の実感が得られ、離職防止に役立つでしょう。

職場環境の整備

職場環境の整備は、次の施策があります。

  • 労働時間の管理
  • 福利厚生制度の充実
  • 人事評価システムの整備
  • キャリア相談窓口の設置
  • ストレスケア制度の導入

職場環境とは、労働時間や福利厚生、給与など多岐に渡ります。社員のニーズに合わせて必要な制度から導入しましょう。従業員にとって働きやすい環境作りは定着に大きな影響を与えます。またキャリア相談窓口の設置により、転職後のキャリアを含め長期的なキャリア設計について相談する機会を設けることにより、新人ならではの漠然とした将来の不安の解消することができるでしょう。将来が見えることにより、新人は自社で働く安心感を得られますし、自社で実現できることをしっかりと伝えることができれば、長期的に活躍するきっかけになるかもしれません。

研修制度の充実

研修制度の充実も離職防止へつながります。離職防止につながる研修は、次のようなものです。

  • 【マネジメント層向け】新人フォロー研修
  • 【新人向け】スキルアップ研修
  • 【新人向け】ビジネスマナー研修
  • 【全社員向け】ビジョン・社風の浸透研修

上記のような研修により、社会人として必要なスキルやマナーを学ぶだけでなく、学生から社会人になるという心の整理にもなり、負担を軽減できるでしょう。また新人をフォローする側の研修も大切です。新人がどのようなフォローを必要とするか受け入れる側も知っておき、新人が困る前にサポートできる体制を会社として整えることが重要です。新人フォロー研修では、1on1ミーティングの質を追求してみましょう。面談の前に準備すべき事項をチェックリスト化しました。ぜひご活用ください。

 

従業員満足度調査の実施

新人が感じる不満の要因は、多岐に渡るため、複数の施策を実施する必要があります。しかし、すべてを一度に実施することはできません。そこで、従業員満足度調査を活用しましょう。調査は、ニーズの把握に加えて現状のストレス度合いが分かります。定期的に実施して現状とニーズの把握に活用しましょう。

離職防止策の検討には「ASQ」

アスマークの「ASQ」は、次のようなニーズに対応できる従業員満足度調査サービスです。

  • 組織の課題を見つけたい
  • 施策の効果を測定したい
  • 自社の強み・弱みを知りたい

ASQではお悩みを伺ったうえで、設問を設計します。ニーズに合わせた調査を実施することができるため、例えば入社3年未満の従業員が抱える悩みを分析したい等、設問をカスタマイズして実施することが可能です。調査結果は、調査歴20年以上のプロが分析するため、結果のデータだけでなく課題や施策の提言までアウトプットします。

キャリア観の変化などにより、入社3年以内の離職率が3割を超える状況が続いています。理想と現実のギャップや職場の人間関係により離職を考えはじめる人が多いようです。離職防止のためには、採用時の情報発信やフォロー体制の整備が効果的です。 施策は、多岐に渡ります。そこで、従業員満足度調査によりストレス度合いや優先課題を把握するのが大切です。迅速な分析と課題に応じた調査を実施するために、外部の調査サービスを活用してみてはいかがでしょうか。

執筆者

Humap編集局

株式会社アスマーク 営業部 Humap事業G

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