従業員満足度(ES)とは?メリットや高めるポイントを解説

この記事を読む方の中には 「従業員満足度を高めるポイントを知りたい」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。 そこで今回は、従業員満足度を高めるメリットと方法についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

従業員満足度(ES)とは

従業員満足度とは、仕事内容や福利厚生、職場環境などに対する満足度のことです。「Employee Satisfaction」の頭文字をとって「ES」と呼びます。従業員の満足度は、従業員満足度調査(ES調査)により評価するのが一般的です。 調査方法や調査のポイントは、次の記事でも詳しく紹介しています。

 

ESが重視される背景

ESが重視される背景には「労働人口の減少」と「仕事観の変化」があります。
労働人口は少子高齢化に伴い減り続け、若年層の雇用が難しい状況です。さらに、副業・兼業の解禁、終身雇用制の崩壊など労働環境の変化や、出世よりもワークライフバランスや仕事のやりがいを求めるといった仕事観の変化から、転職も増えています。優秀な人材に自社で働き続けてもらうには、従業員の満足度を維持向上させていく必要があります。人材確保のためにESが重視されているのです。

従業員満足度とエンゲージメントの違い

従業員満足度と混同しがちな指標に「エンゲージメント」があります。いずれも従業員の仕事への評価を測る重要な指標ですが、評価の焦点が異なります。
従業員満足度は、給与や人間関係、仕事内容、ワークライフバランス等を含む、仕事環境や仕事そのものへの満足度に焦点を置き、ストレスなく満足して働けているかを測ります。一方、エンゲージメントは仕事への情熱や職場への愛着に焦点を置いており、仕事へのやる気や会社への貢献意欲を測ります。

従業員満足度の構成要素

従業員満足度は、主に5つの要素で構成されています。詳しく見ていきましょう。

企業理念や文化への共感

企業理念へ共感していれば、会社への愛着がわき、積極的に自社へ貢献しようとします。企業理念に共感している従業員は、自分の言葉で自社のビジョンを説明できるのが特徴です。理念や文化に共感していると、自社への愛着度を測る「eNPS」が高い傾向にあります。 「eNPS」の詳細は、次の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

マネジメントへの信頼感

マネジメントへの信頼感もESに大きく影響します。納得感のある人事評価や上司からの適時適切なマネジメントができていると、ES向上へつながります。反面、部下を放置していたり、評価への説明が不十分であったりする場合は、満足度が下がり離職者が増えるでしょう。

職場の人間関係

職場の人間関係は、離職原因の上位と言われる項目です。従業員は、1日の大半を会社で過ごします。人間関係が悪ければ、大きなストレスとなります。反面、良好な人間関係が築けていれば、自由な意見交換ができて従業員満足度が高まるでしょう。

快適な職場環境と福利厚生

職場環境とは、オフィスなどの照明・気温・騒音などを指します。福利厚生は、社会保険や資格取得サポート、リフレッシュ休暇など、基本的な労働報酬以外の、従業員やその家族への報酬です。職場環境と福利厚生が従業員のニーズに一致していれば、満足度も高くなります。

社会貢献度

自分の仕事が会社や社会に貢献している実感があれば、満足度が高い傾向にあります。しかし、業務によっては、社会貢献度が見えにくい可能性があります。ES調査で、部署や職種による貢献実感の差を見える化することで、対策を立てやすくなります。

 

従業員満足度の向上によるメリット

従業員満足度の向上による主なメリットは3点です。

生産性の向上

満足度が高い従業員は、主体的に仕事を勧めるため生産性が向上します。また、人間関係も良好な傾向にあるので、コミュニケーションが活性化し、新しいアイデアが生まれる点もメリットです。

離職率の低下

従業員満足度が高い企業では、従業員が給与や仕事内容にも不満がなく、人間関係も良くストレス少なく働けています。そういった環境では離職を考える人も減るでしょう。
また、ES調査で離職予備群を早期発見して改善を行うことにより、離職を踏みとどまらせることも期待できます。

 

顧客満足度の向上

従業員満足度の高い従業員は、自社の製品やサービスを熟知し、会社に貢献するために顧客対応も熱心に行います。親身な対応を受けた顧客の満足度が向上するのもメリットです。

従業員満足度(ES)を高める方法

従業員満足度を高める方法は、大きく分けて4つです。各ポイントをご紹介します。

企業理念やビジョンの浸透

理念やビジョンは、ただ伝えるのではなく、設定の背景や意図まで伝えることで、深く浸透します。1度伝えるだけでは常に意識した行動へはつながらないため、定期的に浸透状況をチェックするのも大切です。

評価制度の見直し

評価制度は、納得感のあるシステムとなっているかが最も重要なポイントです。評価に納得感がなければ、満足度は低下します。評価基準に公平性と客観性があるか、またその制度が従業員にしっかり理解されているかを再確認しましょう。

職場環境の整備

働きやすい職場環境を整えることは、ESだけでなく生産性の向上にも大きくかかわります。
昨今は、リモートワークや時短勤務など働き方も多様化しています。単純にオフィス内の環境を整えるだけでなく、育児・介護等と仕事を両立できる制度や、働く場所や時間が違っても良好な人間関係を築けるような体制を整えることも大切です。

社内コミュニケーションの充実

経営層も参加できる社内SNSやフリーアドレス制など、部署や役職の垣根を超えた施策は社内コミュニケーションの充実に効果的です。どの施策を導入する場合においても、背景や意図をしっかり伝えることを意識しましょう。

従業員満足度(ES)向上のポイントは現状把握

従業員満足度を高める施策は、多岐に渡ります。一度に多くは実行できないため、優先度を決めて対応しなければなりません。ES調査を実施して従業員のニーズや満足度の低い項目を洗い出すと、優先順位をつけて効果的な対策を行うことができます。

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従業員満足度(ES)は、職場環境などに対する満足度のことです。満足度の向上は、生産性の向上や離職率の低下などのメリットがありますが、満足度向上のためには、企業理念の浸透や職場環境の整備など、従業員のニーズに合わせた施策を実施するのがポイントです。 現状を把握し、従業員のニーズに合わせた施策のを行うために、従業員満足度調査サービスを活用してみてはいかがでしょうか。

執筆者

Humap編集局

株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G

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