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この記事を読む方の中には
「ロジハラ対策が進まない。何をしても効果的がでない」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ロジハラについて組織が考えるべきこと・対策についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
ロジハラとは、ロジカルハラスメントの略称で、相手に正論を強く突きつけて追い詰める行為です。
正論は、悪いことではありません。しかし、指導に必要な範囲を超えて一方的に正論を押し付けることで、言われた方が反論もできず追い詰められてしまうと問題です。また、ロジハラをする方も、「正しいことを言っているのに何が悪い」とハラスメント行為であると自覚していない点があります。
正論をつきつけ相手を追い詰めてしまう場面は、いつ起きるか分かりません。そこで、組織がロジハラについて考えるべきことを意識しておきましょう。
ロジハラかもしれないと感じたら、最初に「何が問題なのか」を冷静に把握することが重要です。加害者側は「正しいことを言っているのに何が悪い」と納得がいかないと感じるかもしれません。一方、被害者は、言われている内容ではなく「伝え方」を気にしている可能性があります。この場合、問題は双方のコミュニケーションにあるでしょう。このように、問題の根源を考えるのが重要です。
コミュニケーションの基本は、相手の話を理解し、相手の立場や感情に共感することです。双方のコミュニケーションが取れていなければ、間違ったことは言っていなくてもロジハラとなる可能性があります。
「言っている内容は正論だから」と組織が問題視しなければ、ロジハラ被害者は追い詰められて体調を崩したり退職したりしてしまうかもしれません。被害者の立場や感情も考えることが大切です。
仕事を進めていると、意見交換する場面が多々あることでしょう。話をしている中で熱くなり、相手の意見を聞かず、自分が正しいと思う意見を押し付けすぎてしまうと、ロジハラとなる場合があります。上司などの役職者にかかわらず、全員がロジハラの当事者になる可能性があります。
ロジハラ加害者は、言っていること自体は正論なので、自覚がないままハラスメントを起こしてしまっていることが往々にしてあります。誰しもそのような場面になる可能性がありますので、加害者になる前に、日ごろから加害者に足りない視点を意識しておきましょう。
ロジハラ加害者は、問題解決志向が強い事が多く、配慮にかけたコミュニケーションを取ってしまうことがあります。例えば上司が部下の間違い指導をする際、改善し「モチベーションをもってほしい」「成果を上げてほしい」という思いがあったにも関わらず、いつの間にか論破することに夢中になり、必要以上に強く伝えすぎてしまう事があります。
このようなコミュニケーションでは、本来の目的である「モチベーションをもってほしい」という思いは相手に伝わらず、「間違いを指摘する」事が目的となったコミュニケーションになってしまいます。本来の目的である「モチベーション向上」に着目し続ければ、相手の様子がうかがえるようになり、配慮を持ったコミュニケーションがとれるようになるでしょう。
ビジネスの場では、論理的な思考は重要です。しかし、一緒に仕事をしているのは人間ですから、もちろん感情があります。
信頼している相手からの正論であれば多少厳しい内容でも受け入れようとするでしょうが、信頼関係のない相手からの一方的な正論だけでは素直に聞き入れてもらえなかったり、積極的には取り組んでもらえない可能性もあるということを理解しておくことも大切です。
コミュニケーションが取れている職場によくあるのが「伝えれば伝わっている」という思い込みです。夫婦や家族のように、日ごろから親しい関係ほど「言葉や文字で伝えさえすれば、言いたいことが確実に相手に伝わる」と思い込みがちです。
しかし、一方的に主張を伝えただけでは、言いたいことが正しく相手に伝わっているとは限りません。うまく伝わっていなかったり、相手が思い違いをしたりしている可能性もあるので、受け手がどのように受け取ったかを確認するとよいでしょう。
ロジハラを未然に防ぐ方法をご紹介します。基本的には他のハラスメント対策と似たような内容ですが、ロジハラを防ぐためにできることを意識しながら再確認しましょう。
ロジハラの存在や定義を知らず、意識していなければ、無意識のうちに正論をふりかざして相手を追い詰める可能性があります。そこで、定期的な研修を実施しましょう。ロジハラを啓発する機会を増やすとともに、対策となるコミュニケーション手法についてもセットにして研修するのがおすすめです。
ロジハラは、自分が正しいと思っているからこそ、見えないところでハラスメントに及ぶことは少ないでしょう。被害者だけでなく、必要以上に正論を突きつけている様子を見かけた社員からも通報ができるよう、相談窓口を設置しましょう。
窓口は、適切な聞き取り対応や相談者のプライバシーを尊重する観点からも、外部機関に対応を依頼するのがおすすめです。就業時間外にも相談できるようなサービスが充実した窓口だと、より相談しやすいでしょう。
コミュニケーションを促進すると、正論を言う側は相手に共感しやすくなり追い詰めるような言い方を控えるようになり、言われる側も伝え方が気になったら追い詰められる前に「伝え方を是正してほしいと」相手に伝えやすくなります。活発なコミュニケーションこそが、ロジハラ対策の第一歩と言えるでしょう。
また、相手への共感が生まれれば一方的に「自分の言うことが伝わっているはずだ」という思い込みを減らすことにもつながります。お互いに尊重し合う姿勢を見せていくことで、組織全体のロジハラ対策となるでしょう。
ロジハラは、悪気なく加害者となる可能性を秘めています。そこで、まずは組織の現状を知ることが重要です。アンケートなどで社員の意識を調査すると、組織の現状が分かります。
また、現状に合った研修を実施すると、より効果的な対策を取れます。組織の現状を知ることで、今後のロジハラ対策が大きく変わるでしょう。
アスマークの「CHeck」は、当事者意識を持たせるハラスメント防止パッケージです。なかでも、ロジハラ対策に役立つ2つ特徴のをご紹介します。
リサーチは、リサーチ経験豊富なアスマークと人材コンサル企業が共同開発したハラスメント&コンプライアンス調査サービスです。アンケート中に代表的なハラスメントについて説明した画像が差し込まれているので、回答すること自体が自分の行動を見つめ直す機会になります。
アンケート結果は、見やすい表・グラフ・数値データを用いて分析し、全体傾向のコメントを付けたレポートとして出力します。性別・役職・部署ごとに分けたアウトプットも可能です。
研修では、PAF(パーソナル・アセスメント・フィードバック)法を採用したプログラムを実施することが可能です。従来の事例紹介・注意喚起に加え、自己分析・行動変容計画がセットになった研修のため、自分自身を顧みながらロジハラを意識することができます。
また、ご希望により弁護士・社労士が講師を務める集合研修も実施可能です。ロジハラだけでなく、ニーズに合った研修プログラムにカスタマイズできます。
ハラスメント予防・
コンプライアンス対策なら
ロジハラとは、誰でも加害者になる可能性を秘めたハラスメントです。議論している最中にも、相手の立場を意識するだけで大きく違います。ですが、日常的に意識していなければ、ロジハラが発生するリスクが高まるでしょう。そこで、自社の現状を把握し、当事者意識を持てるロジハラ対策を取り入れてみてはいかがでしょうか。
株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G