職場におけるメンタルヘルスの重要性 | メンタルヘルス対策に有効な9つの取組みを紹介

この記事を読む方の中には

「メンタルヘルス対策をしたいが、何をすればよい?」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。

そこで今回は、メンタルヘルスの重要性と対策法についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

ンタルヘルスとは?

メンタルヘルスとは、こころの健康状態のことです。メンタルヘルス不調は、心身面や行動面の不調として現れます。例えば、頭痛、めまい、睡眠障害、生理不順などの体調の変化が起こることもあります。さらに、それが、遅刻早退や無断欠勤、仕事に対する活力が低下して生産性の低下といった行動面の不調につながることもあります。

ぜ職場においてメンタルヘルス対策が重要なのか?

「健康経営」が注目されているなか、メンタルヘルス対策は企業にとって重要な経営課題です。

厚生労働省においても、安心して健康に働くことができる職場の実現に向け、「第13次労働災害防止計画 」を策定し、

  • 「メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上」
  • 「ストレスチェック結果を集団分析し、その結果を活用した事業場の割合を60%以上」

とするという目標を掲げています。

生産性低下を防ぐため

メンタルヘルス不調の従業員は、気づかないうちに判断力が鈍ったり、集中力がなくなったりなど、業務が手につかない状態に陥っている可能性が高いです。そのような生産性の低下を、長時間労働でカバーしようとすると、メンタル不調が悪化し、生産性がさらに低下するという悪循環に陥ることもあるでしょう。それはやがて業績悪化にもつながります。このようなことを防ぐためにも、従業員のメンタルヘルス対策は重要な経営課題となっているのです。

離職防止のため

令和3年労働安全衛生調査(実態調査)」によると、メンタルヘルス不調により1年以内に連続1か月以上休業した労働者又は退職した労働者がいた事業所の割合は10.1%となっているように、メンタルヘルス不調を理由とした離職は少なくありません。

そのため、従業員に快活に働いてもらい、離職を防止するためにも職場におけるメンタルヘルスケアは重要な経営課題となっています。

 

 

業がメンタルヘルス対策に取り組むメリット

メンタルヘルス対策に取り組む企業には、5つのメリットがあります。

  • 快適な職場環境による従業員満足度向上
  • 生産性向上
  • ハラスメント防止
  • 優秀な人材の確保
  • CSR活動(企業の社会的責任活動)のアピール
  • コーポレートサステナビリティ評価(CSA)の観点からのアピール

CSR評価方法の1つとして、トリプルボトムラインがあります。これは、経済面(最終利益等)だけでなく、環境的側面、社会的側面(人権、福利厚生等)の3つの側面から企業を評価するという考え方です。メンタルヘルス対策をしっかり行うことは、社会的側面で評価され、企業イメージの向上に寄与します。それは、やがて業績向上にもつながるでしょう。

メンタル不調の段階に合わせた取り組み

従業員のメンタルヘルス不調のステージに応じて、メンタルヘルス対策を行うことが大切です。一次予防、二次予防、三次予防と整理できます。

一次予防

一次予防とは、従業員がメンタルヘルス不調に陥ることを未然に防止することを目的とした取り組みを指します。 具体的には、長時間労働の防止や、安全で快適な職場環境の整備などです。

二次予防

二次予防は、メンタルヘルス不調の従業員を早期発見し、適切な措置をする取り組みを指します。 具体的には、定期的なストレスチェックや産業医面談、相談窓口の設置などです。

三次予防

三次予防は、メンタルヘルス不調に陥り、休職した従業員への職場復帰のサポート等を行う取り組みです。 具体的には、職場復帰支援プログラムの作成・実施などです。

メンタルヘルス対策に有効な主体別取り組み

メンタルヘルス対策は、誰が行うか(実施主体)という観点から、対策を講じるとよいでしょう。すなわち、(1)セルフケア、(2)ラインによるケア、(3)社内の産業保健スタッフ等によるケア、(4)社外サービス利用によるケア、という4つに分けられます。先述のメンタル不調の段階に応じて、有効な対策を講じるとよいでしょう。

(1)セルフケア

労働者自身がメンタルヘルス対策ができるようにする取り組みです。例えば次のような取り組みをするとよいでしょう。

  • ストレスチェック等を踏まえた労働者自身によるストレスへの気づき、対処(一次予防)
  • ストレスやメンタルヘルスへの正しい理解(一次予防)

(2)ラインによるケア

管理監督者による取り組みです。例えば次のような取り組みをするとよいでしょう。

  • 長時間労働やパワハラ等の職場環境等の把握と改善(一次予防)
  • ストレスチェック制度の整備(一次予防)
  • メンタルヘルス対策の情報提供やストレスへの気づきを促す教育研修(一次予防)
  • メンタルヘルス対策に関する計画の策定・見直し(一次・二次・三次予防)
  • 上司とのメンタルヘルスに関する相談対応の場を設ける(二次予防)
  • 職場復帰への支援プログラムの策定、実施(三次予防)

支援プログラムの中には、就業規則の改定や休職中の情報提供ガイドラインなどがあげられます。事業所規模別の支援プログラム例が「労働者健康安全機構(JOHAS)」より公開されています。作成に迷う場合はこちらの確認がおすすめです。

参考:労働者健康安全機構(JOHAS) 職場復帰支援にかかるモデルプログラム

(3)社内の産業保健スタッフ等によるケア

産業医や衛生管理者、保健師等による取り組みです。メンタルヘルス対策の中心的役割を担う場合も多いでしょう。例えば、次のような取り組みをするとよいでしょう。

  • 従業員と保健スタッフとの面談機会を設ける(二次予防)
  • メンタルヘルス対策の計画案の作成・助言(一次・二次・三次予防)
  • メンタルヘルス対策の実施状況を専門家の立場から把握・助言・指導(一次・二次・三次予防)

(4)社外サービス利用によるケア

外部機関や専門家を利用してメンタルヘルス対策を行う取り組みです。

従業員が相談内容を秘密にしたい場合などプライバシーに配慮した有効なメンタルヘルス対策を実施したい場合や、企業自身がメンタルヘルス対策を実施することが人的資源等から難しい場合等に有効でしょう。

  • 従業員へのメンタルヘルス対策に関する情報提供や助言の実施
  • 外部専門家との面談の実施
  • 社外EAPとの契約

EAP(Employee Assistance Program)とは、従業員支援プログラムの略で、従業員のメンタルヘルスケアへの取り組みを支援するものです。ストレス等の仕事のパフォーマンスを下げる要因を取り除き、パフォーマンスを上げることを目標とするものです。

参考:「事業場におけるメンタルヘルス対策の取組事例集

ンタルヘルス対策のポイントと注意点

メンタルヘルス対策で重要なことは「従業員のケア」です。 メンタルヘルス対策を講じる際には、従業員のプライバシー保護に注意した対策をとる必要がありますし、従業員の不利益に働くようなことにはならないように注意する必要があります。 また、メンタルヘルス対策は、それが有効に機能する風通しの良い組織風土が醸成されていなければ、効果的とはならないことにも注意が必要でしょう。

 

とめ

メンタルヘルス対策についてご紹介しました。健康経営やコーポレートサステナビリティが注目されている昨今、メンタルヘルスケアは企業にとって重要な経営課題です。

メンタルヘルス対策を講じることは、従業員の生産性向上や優秀な人材確保・離職防止など、企業にとっても多くのメリットがあります。 メンタルヘルスケア対策の3つの目的と会社の状況に応じて、4主体が一体となった有効なメンタルヘルス対策を講じるとよいでしょう。

執筆者

Humap編集局

株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G

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