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この記事を読む方の中には
「ピープルアナリティクスを導入したいけど、データを活用できるか心配」とお悩みの方がいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ピープルアナリティクスの種類・活用方法についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
ピープルアナリティクスは、従業員に関するデータを収集・分析し、採用活動・研修・人事評価へ生かすことです。これまで、人事に関する意思決定は、直観・感覚に頼る傾向がありました。ですが、ピープルアナリティクスにより、データに基づく意思決定ができるようになりました。
Google社では「人事業務全てはピープルアナリティクスにより意思決定されるべき」と、重要視しています。
ピープルアナリティクスの分析対象は、4つのカテゴリーに分けて収集します。
人材データとは、ピープルアナリティクスの基本となるデータです。従業員に関する情報を指します。主なデータは以下です。
例えば、新業務を計画しているとします。このとき、「年齢・性別など偏りなくメンバー選びたい」、「保有スキルが新業務にマッチしている人材を選びたい」場合には、上記のような人材データを活用して、適合した人材を探すことができます。
デジタルデータは、PCに関する履歴を指します。具体的には以下のようなデータです。
頻繁にやりとりする取引相手との接続時間の相関関係を分析し、取引先別のパフォーマンスを測るときや、社用PCの利用時間数と業績を比較し、従業員の生産性を測るときなどに活用します。
オフィスデータは、会社の設備利用に関するデータを指します。主なデータは以下です。
オフィスデータは、利用状況を調査するため、時間帯別・号機別などを加味したデータを収集すると、より詳細に分析ができます。例えば「朝エレベータの渋滞が解消されない場合は、時差出勤を検討する」「休憩室・社食の利用時間に偏りがある場合は、フリーアドレス制にして、スペースを有効活用する」などに活用します。
行動データは、勤務中の行動に関するデータを指します。主なデータは以下です。
行動データは、共有スケジュール・社用携帯の位置情報・ウェアラブル端末など、テクノロジーを駆使して収集します。例えば、従業員の貢献度合いを測りたいときや、自らを振り返り、パフォーマンス向上に生かした分析などに活用します。
従来の人事に関する情報や、採用選考の現場では、直観や面接官の感覚に頼るところが大きかったでしょう。しかし、ピープルアナリティクスを取り入れると、分析した客観的データを用いるため、誰から見ても公平な人事を行うことができます。
このように、透明性・公平性が保てると、従業員からの評価や昇格、異動等への納得度があがり、離職防止や従業員満足度向上にもつながるため、ピープルアナリティクスは重要なのです。
ピープルアナリティクスは、企業・従業員どちらにもメリットがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
ピープルアナリティクスを導入することで企業が得られるメリットは、3つです。
分析結果に基づく、自社に適した人材の基準があれば、採用にブレがありません。入社後もスムーズにコミュニケーションがとれる従業員を獲得できます。また、新規プロジェクトのメンバー選出時、データに基づいた選出であれば、透明性・公平性が保てるので、プロジェクトに合った人材を集められるうえに、社内から異論が出にくい点もメリットです。
ピープルアナリティクスは、従業員側にもメリットがあります。
人事評価・上司からの指導など、ピープルアナリティクスによる意思決定は、透明かつ公平です。そのため、企業における自分の立場や課題が受け入れやすい傾向にあります。そのため、自社への満足度があがり、退職を考えにくくなる点がメリットです。
また、データに基づき自分の行動を振り返る機会にもなるため、生産性向上につながります。
企業の中で活用するピープルアナリティクスをご紹介します。
タレントマネジメントとは、従業員が持つタレント(英語で「能力・資質・才能を意味する)やスキル、経験値などの情報を人事管理の一部として一元管理することによって組織横断的に戦略的な人事配置や人材開発を行うことをいいます。
具体的には、面談結果・評価歴・従業員アンケート結果などから、それぞれに合った教育プログラムを作成する、離職の原因を分析し、離職防止策をとるなどがあります。
健康経営とは、従業員の健康増進を重視し、健康管理を経営課題として捉え、その実践を図ることで従業員の健康の維持・増進と会社の生産性向上を目指す経営手法のことをいいます。
健康経営におけるピープルアナリティクスの活用例としてはウェアラブル端末を従業員へ支給し、行動データを把握することで得られる情報を活用する、健康や運動に関する社内アンケートの結果を活用する等があります。食事や運動習慣などのデータを収集するおくことで、将来かかりそうな病気の早期発見や未然予防に効果的です。従業員は、健康を維持できて、企業は、治療費・一時的なパフォーマンス低下などの健康費用・人材資源の低下を防止する効果があります。
参考:経済産業省健康経営優良法人2022(中小規模法人部門)認定法人 取り組み事例集(令和4年3月発行)
ピープルアナリティクスを活用した採用活動は、人材のミスマッチ防止に効果的です。感覚による採用活動をした場合、合わない従業員は早期退職の可能性があります。長く働ける従業員を確実に採用するには、ピープルアナリティクスの活用がおすすめです。
また、ピープルアナリティクスの分析結果が幅広く、採用の判断に迷う場合は、既存社員のハイパフォーマーのデータを参照することで、優秀な人材を採用できます。
ピープルアナリティクスは、以下の流れで導入します。
従業員へ不信感を抱かれないよう、ピープルアナリティクスの目的を明確にし、全従業員へ周知しましょう。また、目的によっては、収集するデータがビッグデータになる可能性があります。そこで、収集データを決める段階で「データの保存場所」「データ管理ルール」などの基準を決めておくとよいでしょう。
収集データの中に「従業員満足度アンケート」「従業員タイプ」など、個人の特性を収集するものを含む場合は「ASQ」などの調査パッケージがおすすめです。ASQでは、調査結果を独自のロジックでタイプ分けした「結果レポート」が出力されるので、従業員タイプの把握に効果的です。
施策提言まで込みの
真に役立つES調査パッケージ
ピープルアナリティクスを活用して、透明性かつ公平性を保った組織を作れば、企業にとっても従業員にとっても多くのメリットがあります。タレントマネジメントや採用活動を成功させるために、ピープルアナリティクスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
株式会社アスマーク 経営企画部 Humap事業G
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